「ミニ株で日本株デビューしたいけど、まとまった資金がない…」
「どの銘柄を選べばいいの?」
「証券会社はどこがいい?」
そんな疑問や不安を感じていませんか?
ご安心ください!この記事では、ミニ株(単元未満株)を活用し、数万円程度の少額からでも日本の優良企業に投資できる具体的な方法を、初心者向けに徹底解説します。
この記事を読めば、あなたに最適な証券会社が見つかり、おすすめ銘柄も知れて、失敗しないミニ株投資の第一歩を踏み出せます。かつて投資を諦めていた私でも、ミニ株なら無理なく資産形成を始められました。
さあ、あなたもミニ株で、憧れの日本株投資家になりましょう!
1. ミニ株(単元未満株)とは?日本株を1株から買う魅力
この章では、株式投資の第一歩として注目される「ミニ株(単元未満株)」の基本的な知識を解説します。通常の株式(単元株)との違いや、ミニ株ならではの5つのメリット、そして投資を始める前に知っておきたいデメリットや注意点についても、初心者の方にも分かりやすく説明します。
1.1 ミニ株の基本を解説!単元株との違いは?
ミニ株(単元未満株)とは何か、そして普段よく聞く単元株とは何が違うのか、基本から見ていきましょう。
通常の株式取引では、企業ごとに「単元」という売買単位が決められています。
多くの場合、1単元は100株です。
これに対して、ミニ株(単元未満株)は、この単元に満たない数、多くは1株からでも購入できる株式のことを指します。
例えば、株価が3,000円の会社の株を買いたい場合を考えてみましょう。
単元株であれば、通常3,000円×100株で30万円の資金が必要になります。
しかし、ミニ株であれば、同じ会社の株を3,000円から購入できるのです。
このブログ記事では、「ミニ株」と「単元未満株」は基本的に同じ意味として扱います。
ミニ株と単元株の主な違いを整理すると、以下のようになります。
- 購入単位
- ミニ株: 原則1株から購入可能です。
- 単元株: 通常100株単位での購入となります。
- 必要資金
- ミニ株: 数百円から数万円程度の少額から始められます。
- 単元株: ある程度まとまった資金が必要になります。
- 議決権
- ミニ株: 通常、株主総会での議決権はありません。
- 単元株: 1単元(通常100株)以上保有すると、株主総会で議決権を行使できます。
- 株主優待
- ミニ株: 株主優待がもらえないことがほとんどです。
- 単元株: 多くの企業では1単元以上の保有が株主優待の条件となっています。
ミニ株が注目されている最大の理由は、株式投資へのハードルを大きく下げた点にあります。
これまで資金面で難しいと感じていた方でも、気軽に日本株への投資を始められるようになりました。
特に投資初心者の方や、若い世代の方々にとって、資産形成の第一歩として魅力的な選択肢となっています。
このように、ミニ株は少額から始められる手軽さが魅力ですが、単元株とは権利面で異なる点があることを理解しておくことが大切です。



1.2 ミニ株投資のメリット5選
ミニ株投資には、初心者にとってうれしいメリットがたくさんあります。ここでは、その中でも特に注目したい5つのポイントを詳しく解説します。
(1) 少額から日本株投資を始められる
ミニ株投資の最大の魅力は、なんといっても少額から日本株投資を始められる点です。
通常、株式投資というとまとまったお金が必要なイメージがあるかもしれません。
しかし、ミニ株なら数百円や数千円といったお小遣い程度の金額からでも、気になる企業の株主になることができます。
例えば、1株3,000円の企業の株があったとしましょう。
単元株(100株)で購入しようとすると30万円が必要ですが、ミニ株なら3,000円(別途手数料がかかる場合があります)から購入可能なのです。
これは、株式投資の第一歩を踏み出したいけれど、最初から大きな金額を投じるのは不安だと感じる初心者の方にとって、心理的なハードルを大きく下げてくれます。
「まずは少しだけ試してみたい」という気持ちにも応えてくれるのが、ミニ株の大きな利点と言えるでしょう。
(2) 分散投資でリスクを抑えられる
ミニ株は少額でさまざまな企業の株を購入できるため、分散投資がしやすいというメリットもあります。
分散投資とは、投資する資金を一つの銘柄に集中させるのではなく、複数の異なる銘柄に分けて投資する方法のことです。
例えば、ある一つの会社の株価が大きく値下がりしてしまった場合、その銘柄だけに投資していたら大きな損失を被る恐れがあります。
しかし、複数の会社の株に分散して投資していれば、他の銘柄の値上がりでその損失をカバーできる可能性があります。
ミニ株を活用すれば、限られた資金でも多くの銘柄に投資できるため、投資全体のリスクを抑える効果が期待できるのです。
特に投資初心者の方は、まずはいろいろな会社の株を少しずつ持ち、リスクを抑えた運用から始めてみるのがよいでしょう。
(3) 気になる有名企業の株主になれる
「あの有名な会社の株主になってみたい」と考えたことはありませんか。
株価が高い有名企業や大企業の株は、単元株で購入しようとすると数百万円以上の資金が必要になることもあります。
しかし、ミニ株を利用すれば、そのような手の届かないと思っていた企業の株も1株から購入できるため、憧れの企業の株主になる夢がぐっと身近になります。
例えば、世界的に有名なゲーム会社や、日本を代表する自動車メーカーの株も、ミニ株の対象銘柄になっていれば少額で保有することが可能です。
自分が普段から製品やサービスを利用している企業や、応援したい企業の株を持つことは、経済やその企業の活動への関心を高めるきっかけにもなります。
株主になることで、その企業からの知らせが届いたり、業績を気にかけたりと、投資をより身近なものとして感じられるようになるでしょう。
(4) NISA口座を活用できる場合がある
ミニ株投資のメリットをさらに大きくしてくれるのが、NISA(少額投資非課税制度)の存在です。
多くの証券会社では、ミニ株(単元未満株)もNISA口座の「成長投資枠」を利用して購入することができます。
NISA口座とは、その口座内で株式や投資信託などを購入し、そこで得た利益(配当金や売却益)には税金がかからないという、とてもお得な制度です。
通常、株式投資で利益が出ると、その利益に対して約20%の税金が課されます。
しかし、NISA口座を利用してミニ株投資を行えば、この税金が非課税になるのです。
つまり、手元に残る利益が大きくなる可能性があるということです。
少額から始められるミニ株投資とNISA制度を組み合わせることで、効率的に資産形成を目指すことができます。
(5) 配当金が受け取れる(一部)
ミニ株を保有していると、株価の値上がりによる利益(キャピタルゲイン)だけでなく、企業から配当金を受け取れることがあります。
配当金とは、企業が事業活動で得た利益の一部を、株主に対して分配するお金のことです。
ミニ株であっても、保有している株数に応じて公平に配当金が支払われます。
例えば、ある企業が1株あたり年間50円の配当を行うとします。
もしあなたがその企業の株を1株持っていれば年間50円、10株持っていれば年間500円の配当金が受け取れる計算になります(税金が引かれる前の金額です)。
株価の変動を気にせずに、定期的な収入が期待できるのは大きな魅力です。
これが、いわゆる「配当生活」の第一歩となるかもしれません。
ただし、全ての企業が配当金を出しているわけではありませんし、配当金の金額も企業の業績によって変動することがあります。
配当金に関心がある場合は、投資する前にその企業の配当方針や過去の実績などを調べておくとよいでしょう。



1.3 ミニ株投資のデメリットと注意点
ミニ株投資は多くの魅力がありますが、始める前に知っておくべきデメリットや注意点もいくつか存在します。これらを理解しておくことで、より賢明な投資判断ができるようになります。
(1) リアルタイムでの売買ができない場合がある
多くの証券会社が提供しているミニ株サービスでは、注文を出してもリアルタイムですぐに売買が成立(約定)するわけではありません。
通常の単元株取引のように、市場が開いている時間帯にいつでも好きなタイミングで売買できるわけではないのです。
ミニ株の注文は、証券会社が定めた特定の時間にまとめて処理されるのが一般的です。
例えば、1日に1回(例:後場の始値)や2回(例:前場の始値と後場の始値)といったタイミングで約定します。
SBI証券の「S株」の場合、注文した時間帯によって、当日7:00の始値、当日10:30の終値、当日14:00の終値といったタイミングで約定価格が決まります。
ただし、楽天証券の「かぶミニ」のように、一部のサービスではリアルタイムでの取引が可能な場合もあります。
注文を出してから実際に約定するまでに時間差があるため、その間に株価が自分の予想と異なる方向に動いてしまう可能性がある点には注意が必要です。
そのため、デイトレードのようなごく短期間での売買を繰り返して利益を狙うような投資スタイルには、ミニ株はあまり向いていません。
(2) 指値注文ができないことが多い
ミニ株の取引では、指値注文(「この価格で買いたい・売りたい」と値段を指定する注文方法)ができない場合が多く、成行注文(値段を指定せずに、その時の市場価格で売買する注文方法)のみとなることが一般的です。
SBI証券の「S株」やマネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株」では、成行注文のみの取り扱いです。
ここでも楽天証券の「かぶミニ」は例外的で、リアルタイム取引であれば指値注文も可能です。
成行注文の場合、特に市場の価格変動が大きい時などには、自分が予想していた価格と異なる価格で約定してしまうリスクもゼロではありません。
この点は、特に取引に慣れていない初心者の方は注意しておきたいポイントです。
(3) 株主優待がもらえないことがほとんど
株式投資の楽しみの一つとして、企業から送られてくる株主優待を期待する方もいるかもしれません。
しかし、残念ながらミニ株(1株から99株)の保有では、この株主優待をもらえないことがほとんどです。
多くの企業では、株主優待の対象となる株主を、1単元(通常100株)以上保有している株主と定めているためです。
ただし、ごく一部の企業では、1株からでも株主優待を提供しているケースもあります。
例えば、SBI証券のS株デビュー人気銘柄ランキングにも名前が挙がっている上新電機(8173)は、1株以上の保有で株主優待がもらえる銘柄として知られています(優待内容は時期や条件により変わる可能性があります)。
もし株主優待を目的にミニ株投資を考えているのであれば、投資する前に必ずその企業の株主優待の条件を、企業の公式ウェブサイトなどでしっかりと確認するようにしましょう。
(4) 手数料が割高になるケースも
ミニ株は少額で取引できるのが魅力ですが、その反面、取引金額に対する手数料の割合が、単元株の取引に比べて割高になってしまうケースがあります。
例えば、ある証券会社で最低取引手数料が50円と設定されていたとします。
この場合、1,000円の株を1株買う場合の手数料も50円、10,000円分の株を買う場合の手数料も50円(仮に最低手数料が適用される範囲内だとして)だとすると、取引金額に対する手数料の割合は、1,000円の取引の方が高くなってしまいます。
最近では、SBI証券の「S株」のように売買手数料が無料のサービスや、楽天証券の「かぶミニ」のように手数料無料(ただしリアルタイム取引にはスプレッドあり)のサービスも増えてきています。
マネックス証券の「ワン株」は買付手数料が無料ですが、売却時には手数料がかかります。
証券会社や取引の条件によって手数料体系は異なりますので、ミニ株を始める際には、この手数料についてもしっかりと比較検討することが大切です。
(5) 議決権がない
株式を保有すると株主となり、会社の経営に参加する権利の一つとして、株主総会で議案に対して投票する権利である議決権が与えられます。
しかし、ミニ株の保有では、この議決権は通常ありません。
議決権は、原則として1単元(通常100株)以上の株式を保有している株主に対して与えられるものだからです。
会社の経営方針に対して積極的に意見を述べたい、議決権を行使して経営に参加したいと考えている方にとっては、これはデメリットと感じられるかもしれません。
しかし、少額から資産形成を始めたい、まずは株式投資を体験してみたいという初心者の方にとっては、議決権の有無はそれほど大きな問題ではないかもしれません。



2. ミニ株(単元未満株)の始め方|日本株投資スタート完全ガイド
ミニ株(単元未満株)に興味を持ったけれど、どうやって始めたらいいか分からない…という初心者の方のために、この章ではミニ株投資をスタートするための具体的なステップを分かりやすく解説します。証券会社の選び方から口座開設、そして実際の注文方法まで、このガイドを読めば安心してミニ株デビューできます。
2.1 3ステップで簡単!ミニ株購入までの流れ
ミニ株を始めるのは、実はとても簡単です。たった3つのステップで、あなたも株主になることができます。ここでは、その流れを分かりやすく説明します。
(1) ミニ株に対応した証券会社を選ぶ
まず最初のステップは、ミニ株(単元未満株)の取り扱いがある証券会社を選ぶことです。
すべての証券会社がミニ株のサービスを提供しているわけではないので、この点は注意が必要です。
証券会社を選ぶ際には、いくつかのポイントを比較検討するとよいでしょう。
例えば、取引手数料はどうか、自分が投資したいと思えるような銘柄を扱っているか(取扱銘柄数)、普段使っているポイントで投資できるか、取引ツール(ウェブサイトやスマホアプリ)は使いやすそうか、などです。
主要なネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券などは、それぞれ特色のあるミニ株サービスを提供しています。
これらの情報を比較して、自分に最も合った証券会社を選びましょう。
証券会社が決まったら、次のステップは証券口座の開設です。
(2) 証券口座を開設する
次に、選んだ証券会社で証券口座を開設します。
「口座開設」と聞くと手続きが面倒なイメージを持つ方もいるかもしれませんが、ここ最近は非常に簡単になっています。
多くの場合、証券会社のウェブサイトからオンラインで申し込み手続きが完結します。
スマートフォンのカメラで本人確認書類を撮影してアップロードするなど、郵送物のやり取りなしでスピーディーに口座開設ができる証券会社も増えています。
手続きの際には、証券会社のウェブサイトの指示に従って、氏名、住所、連絡先といった個人情報を入力します。
そして、後述する本人確認書類やマイナンバー確認書類を提出(オンラインでアップロードまたは郵送)します。
審査が無事に完了すると、証券会社からログインIDやパスワードなどが通知され、いよいよ株式取引を開始できるようになります。
(3) 日本株のミニ株を注文する
証券口座の開設が完了し、取引に必要な資金を口座に入金したら、いよいよ日本株のミニ株を注文するステップです。
証券会社の取引ツール、つまりパソコン用のウェブサイトやスマートフォン用の取引アプリを使って、買いたいと思う会社の株を選びます。
銘柄名や銘柄コード(各上場企業に割り振られた4桁の数字)で検索することができます。
そして、購入したい株数を指定して注文を出します。
ミニ株の場合、1株から注文できるのが大きな特徴です。
注文が無事に約定(やくじょう:売買が成立すること)すれば、あなたは晴れてその会社の株主の一員です。
最初は少し緊張するかもしれませんが、この3ステップで誰でも株主になることができるのです。



2.2 証券口座開設に必要なものリスト
証券口座の開設手続きをスムーズに進めるためには、事前に必要なものを準備しておくと安心です。主に以下のものが必要になりますので、確認しておきましょう。
- マイナンバー確認書類 個人のマイナンバー(個人番号)を確認するための書類です。以下のいずれか1点が必要となります。
- マイナンバーカード(個人番号カード): 顔写真付きのカードで、これ1枚でマイナンバー確認と本人確認が兼ねられる場合が多いです。
- 通知カード: 紙製のカードで、マイナンバーが記載されています。ただし、通知カードに記載されている氏名や住所などが現在の住民票と一致している必要があります。通知カードの場合は、別途本人確認書類が必要になります。
- マイナンバー記載の住民票の写し: マイナンバーが記載された住民票の写しも、マイナンバー確認書類として認められます。
- 本人確認書類 ご自身の氏名、住所、生年月日を確認するための公的な書類です。マイナンバーカードをお持ちでない場合や、通知カードをマイナンバー確認書類として提出する場合に必要となります。主な本人確認書類には以下のようなものがあります。
- 運転免許証
- 健康保険証(記号・番号、保険者番号などを隠して提出するよう求められる場合があります)
- パスポート(2020年2月4日以降に申請された新型パスポートは、所持人記入欄がないため、他の本人確認書類と合わせて2点必要になる場合があります)
- 住民票の写し(マイナンバー記載なしのもの。マイナンバー確認書類としてマイナンバー記載の住民票を提出する場合は不要なこともあります)
- 印鑑登録証明書
- 在留カードまたは特別永住者証明書(外国籍の方の場合)
- 金融機関の口座情報 株式の購入代金を入金したり、配当金や株を売却した際の代金を受け取ったりするための、ご本人名義の銀行口座の情報(銀行名、支店名、口座種類、口座番号)が必要です。
- 印鑑(必要な場合) 最近のオンラインでの口座開設手続きでは、印鑑が不要なケースが増えています。しかし、書類を郵送して手続きを行う場合や、一部の金融機関との連携で必要になることもありますので、念のため確認しておくとよいでしょう。
口座開設を申し込む証券会社のウェブサイトには、必要な書類について詳しい案内があります。
必ず最新の情報を確認し、不備のないように準備しましょう。
また、提出する書類は有効期限内のものであることが求められます。
マイナンバーカードを持っていると、スマートフォンを使ったオンライン手続きで、よりスピーディーに口座開設が完了する場合が多いです。



2.3 ミニ株の注文方法を分かりやすく解説
証券口座が開設でき、投資資金の入金も済んだら、いよいよミニ株の注文です。初めての注文は少し緊張するかもしれませんが、手順を覚えれば難しくありません。ここでは、一般的なミニ株の注文の流れと、知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。
多くの証券会社で、ミニ株の注文は以下のような流れで行います。
- 証券会社の取引画面にログインするはじめに、ご自身のパソコンやスマートフォンから、口座を開設した証券会社のウェブサイトまたは専用の取引アプリにアクセスし、ログインIDとパスワードを入力してマイページにログインします。
- 購入したい銘柄を選ぶ(検索する)次に、購入したい会社の株を探します。会社の名前(例: 「トヨタ自動車」)や、各上場企業に割り振られている4桁の銘柄コード(例: トヨタ自動車なら「7203」)で検索するのが一般的です。多くの証券会社では、業種別ランキングや、投資テーマごとにおすすめ銘柄を紹介する機能などもあるので、銘柄選びの参考にできます。
- 「単元未満株」や「ミニ株」の取引を選択するここが重要なポイントです。通常の株式取引(単元株取引)と間違えないように、必ず「単元未満株」「S株(SBI証券)」「かぶミニ(楽天証券)」「ワン株(マネックス証券)」「プチ株(auカブコム証券)」など、証券会社ごとのミニ株専用の取引画面や注文区分を選びましょう。
- 注文内容を入力する購入する銘柄が決まったら、具体的な注文内容を入力します。
- 株数: 何株購入したいかを入力します。ミニ株なので、1株から指定できます。
- 注文方法: 多くのミニ株サービスでは「成行(なりゆき)注文」のみの取り扱いとなります。成行注文とは、売買価格を指定せずに注文を出す方法です。楽天証券の「かぶミニ」のように、一部のサービスではリアルタイム取引で「指値(さしね)注文」(売買価格を指定する注文)も可能です。
- 預かり区分: 購入した株をどの口座で管理するかを選びます。「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」「NISA口座」などがあります。投資初心者の方で税金の計算や手続きを簡単に済ませたい場合は、「特定口座(源泉徴収あり)」を選ぶと、証券会社が年間の損益を計算し、利益が出た場合には税金を源泉徴収してくれるため、原則として確定申告が不要になります。NISA口座で購入できる場合は、非課税のメリットを活かせます。
- ポイント利用(可能な場合): 証券会社によっては、貯まったポイントを使って株を購入できるサービスがあります。利用する場合は、ここで設定します。
- 注文内容を確認して発注する入力した銘柄、株数、注文方法、預かり区分などに間違いがないか、最終確認画面でしっかりと確認します。問題がなければ、取引パスワード(暗証番号)などを入力して注文を確定(発注)します。
- 約定(やくじょう)確認注文が成立したかどうか(約定したか)を、取引画面の注文履歴などで確認します。ミニ株の場合、リアルタイムで約定しないことが多いので、注文を出してから約定結果が反映されるまで、少し時間がかかることがあります。例えば、SBI証券の「S株」では、注文した時間帯に応じて1日に3回(当日7:00の始値、当日10:30の終値、当日14:00の終値で約定)、マネックス証券の「ワン株」では、原則として午前11時30分までの注文がその後場の始値で約定します。
最近では、多くの証券会社がスマートフォン向けの取引アプリを提供しており、パソコンがなくても手軽にミニ株の注文ができます。
アプリの画面は直感的に操作できるよう工夫されているものが多く、銘柄検索から注文までスムーズに行えるようになっています。
例えば、気になる銘柄の株価情報画面から「取引」や「注文」といったボタンをタップし、「現物買」を選び、ミニ株の注文区分(「S株」や「かぶミニ」など)にチェックを入れて、株数などの必要事項を入力していく、といった流れが一般的です。
初めて取引する際は、各証券会社のウェブサイトやアプリ内にある取引ガイドなどを参考にしながら、落ち着いて操作しましょう。



3. 【徹底比較】ミニ株(単元未満株)におすすめの証券会社
ミニ株(単元未満株)を始めるにあたって、どの証券会社を選べばいいか迷いますよね。この章では、主要なネット証券のミニ株サービスを徹底比較します。取扱銘柄数、手数料、ポイント投資の可否、取引ツールの使いやすさといった4つの重要なポイントから、あなたにぴったりの証券会社を見つけるお手伝いをします。さらに、目的別におすすめの証券会社も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
3.1 日本株のミニ株投資!証券会社選びで失敗しない比較ポイント4つ
自分にぴったりの証券会社を選ぶことは、快適で満足のいくミニ株ライフを送るための非常に大切な第一歩です。ここでは、証券会社を選ぶ際に特に注目して比較したい4つのポイントを、具体的に解説していきます。
(1) 取扱銘柄数(日本株)
証券会社によって、ミニ株として購入できる日本株の銘柄数は異なります。
たくさんの選択肢の中から選びたいか、それとも特定の数銘柄に絞って投資したいかによって、このポイントの重要度は変わってくるでしょう。
例えば、SBI証券の「S株」は、東京証券取引所に上場しているほぼ全ての銘柄、約3,800銘柄以上が取引対象となっており、非常に幅広い選択肢があります。
マネックス証券の「ワン株」も、東京証券取引所と名古屋証券取引所に上場するほぼ全ての銘柄が対象で、こちらも選択肢が豊富です。
一方で、楽天証券の「かぶミニ」は、2024年12月時点で寄付取引(市場が始まる前の注文方法)で約2,116銘柄、リアルタイム取引では約786銘柄と、他の大手ネット証券と比較するとやや限定的です。
auカブコム証券の「プチ株」では、約3,200銘柄が取引可能とされています。
特定の応援したい企業がすでにある場合はその銘柄がミニ株の対象になっているか、まだ特に決まっていない場合はできるだけ多くの銘柄から選びたいか、といったご自身の考えに合わせて証券会社を比較してみましょう。
(2) 手数料(買付・売却)
ミニ株の取引には、株を買うとき(買付時)や売るとき(売却時)に手数料がかかる場合があります。
この手数料は証券会社によって大きく異なり、取引コストに直接影響するため、非常に重要な比較ポイントです。
SBI証券の「S株」は、買付手数料も売却手数料も無料です。
これは、少額で取引を繰り返す可能性のあるミニ株投資において、大きなメリットと言えるでしょう。
楽天証券の「かぶミニ」も、買付・売却手数料は無料です。
ただし、楽天証券の「かぶミニ」でリアルタイム取引(市場が開いている時間に取引する方法)を行う場合には、手数料とは別に0.22%のスプレッド(売値と買値の差のようなもので、実質的な取引コスト)がかかります。
市場が始まる前の寄付取引であれば、このスプレッドもかかりません。
マネックス証券の「ワン株」は、買付手数料は無料ですが、売却時には約定代金の0.55%(最低手数料52円・税込)の手数料が必要です。
ただし、NISA口座での取引の場合は、売却手数料もキャッシュバック形式で実質無料になります。
auカブコム証券の「プチ株」は、買付時・売却時ともに約定代金の0.55%(最低手数料52円・税込)の手数料がかかります。
こちらも、NISA口座での取引や、毎月一定額を積み立てる「プレミアム積立®(プチ株®)」を利用する場合には手数料が無料になります。
取引回数が多くなりそうな方や、コストをできる限り抑えたい方は、手数料が完全に無料の証券会社を選ぶのが有利です。
(3) ポイント投資の可否と種類
普段の買い物などで貯めているポイントを使って、ミニ株投資ができる証券会社もあります。
現金を使わずに投資を始められる手軽さや、ポイントの有効活用ができる点が魅力です。
SBI証券の「S株」では、Vポイント(旧Tポイント)やPontaポイントを使って株を購入することができます。
これらのポイントを日常的に貯めている方には非常に便利です。
楽天証券の「かぶミニ」では、おなじみの楽天ポイントで投資が可能です。
楽天市場など楽天グループのサービスをよく利用する方にとっては、ポイントを有効活用できる大きなメリットとなるでしょう。
auカブコム証券の「プチ株」では、Pontaポイントを使って株を購入できます。
auの携帯電話サービスを利用している方や、Pontaポイントを貯めている方におすすめです。
マネックス証券の「ワン株」では、マネックスポイントを株式の取引手数料に充当したり、投資信託の購入代金に利用したりすることができます。
直接ワン株の購入代金に使えるわけではありませんが、間接的にポイントを活用できる道があります。
ご自身がよく貯めているポイントや、使ってみたいポイントサービスを提供している証券会社を選ぶと、より気軽に、そしてお得にミニ株投資をスタートできるかもしれません。
(4) 取引ツールの使いやすさ
実際に株を売買する際に使う、パソコンのウェブサイトやスマートフォンのアプリといった取引ツールの使いやすさも、証券会社選びでは見逃せないポイントです。
特に初心者の方にとっては、操作が分かりやすく、直感的に使えるかどうかが、投資をスムーズに続けられるかどうかに影響します。
楽天証券の「iSPEED(アイスピード)」というスマートフォンアプリは、シンプルで操作が分かりやすいと評判で、多くの投資初心者からも支持されています。
マネックス証券では、通常の取引ツールに加えて、投資初心者向けにデザインされた投資SNSアプリ「ferci(フェルシー)」を提供しており、フリマアプリのような感覚で手軽にワン株の取引ができるとされています。
SBI証券の「SBI証券 株アプリ」は、非常に多機能で情報量も豊富ですが、機能が多いために初心者の方には少し複雑に感じられるかもしれません。
auカブコム証券の「auカブコム証券 株アプリ」なども提供されており、シンプルで見やすいという声もあれば、一部の操作が複雑に感じるという声もあり、評価は人によって分かれるようです。
多くの証券会社では、口座開設前にデモ画面を試したり、アプリストアのレビューを参考にしたりすることができます。
自分がストレスなく使えそうか、必要な情報が見やすいかなどを比較して、長く付き合える取引ツールを選びましょう。



3.2 主要ネット証券のミニ株サービス比較表
ここでは、主要なネット証券4社のミニ株(単元未満株)サービスについて、特徴を一覧表にまとめました。手数料、取扱銘柄数、取引の自由度、ポイント利用など、気になる項目を比較して、あなたにぴったりの証券会社選びの参考にしてください。
以下に、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券のミニ株(単元未満株)サービスについて、主な特徴を比較した表を示します。
これらの情報は、皆さまが証券会社を選ぶ上での重要な判断材料となるでしょう。
各社のサービス内容をじっくりと見比べて、ご自身に合った証券会社を見つけてください。
特徴 | SBI証券 (S株) | 楽天証券 (かぶミニ) | マネックス証券 (ワン株) | auカブコム証券 (プチ株) |
取扱銘柄数 | 東証の全銘柄 (約3,800以上) | 寄付:約2,116銘柄 リアルタイム:約786銘柄 | 東証・名証の全銘柄 | 約3,200銘柄 |
買付手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 約定代金の0.55% (最低52円税込)※NISA/積立は無料 |
売却手数料 | 無料 | 無料 | 約定代金の0.55% (最低52円税込) ※NISAは実質無料 | 約定代金の0.55% (最低52円税込)※NISAは無料 |
スプレッド | なし | 寄付:無料 リアルタイム:0.22% | なし | なし |
リアルタイム取引 | 不可 | 可能 | 不可 | 不可 |
指値注文 | 不可 | 可能 (リアルタイム取引時) | 不可 | 不可 |
ポイント投資 | Vポイント, Pontaポイント | 楽天ポイント | マネックスポイント (株式手数料や投信購入に利用可) | Pontaポイント |
取引ツール例 | SBI証券 株アプリ | iSPEED | ferci, Web | auカブコム証券 株アプリ, Web |
NISA対応 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 | 成長投資枠 |
表に関するご注意
- 上記の情報は、2024年から2025年初頭の調査に基づいています。手数料やサービス内容は変更されることがありますので、お取引の前には必ず各証券会社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
- 楽天証券の「かぶミニ」のリアルタイム取引におけるスプレッドは、実質的な取引コストとしてご認識ください。
- マネックス証券の「ワン株」のNISA口座での売却手数料は、一度徴収された後にキャッシュバックされる形で実質無料となります。
- auカブコム証券の「プチ株」の手数料は、NISA口座を利用する場合や、「プレミアム積立®(プチ株®)」という積立サービスを利用する場合には無料になります。
この表が、皆さまの証券会社選びの一助となれば幸いです。



3.3 【目的別】あなたにぴったりの証券会社はここ!
どの証券会社を選べばよいかまだ迷っている方のために、ここではいくつかの目的別に、特におすすめの証券会社をご紹介します。ご自身の投資スタイルや重視するポイントに合わせて、参考にしてみてください。
(1) 手数料を最優先したいなら
ミニ株投資では、取引ごとの金額が小さくなることが多いため、手数料の有無が最終的な利益に大きく影響します。
とにかくコストを抑えたい、という方には以下の証券会社がおすすめです。
- おすすめ証券会社: SBI証券 (S株) SBI証券のミニ株サービス「S株」は、買付手数料も売却手数料も完全に無料です。 取引回数が多くなりそうな方や、わずかなコストも惜しいという方にとっては、この手数料無料は非常に大きなメリットとなるでしょう。
- 補足情報: 楽天証券の「かぶミニ」も売買手数料は無料ですが、リアルタイム取引を選択した場合には0.22%のスプレッド(実質的なコスト)が発生します。 市場が始まる前の寄付取引であればスプレッドもかからず、コストを抑えられます。
(2) たくさんの日本株から選びたいなら
「特定の銘柄に投資したいわけではないけれど、できるだけ多くの選択肢の中からじっくり選びたい」という方もいるでしょう。
そのような方には、取扱銘柄数が多い証券会社が向いています。
- おすすめ証券会社: SBI証券 (S株)、マネックス証券 (ワン株) SBI証券の「S株」は、東京証券取引所に上場しているほぼ全ての銘柄、具体的には約3,800銘柄以上が取引可能です。 これだけあれば、きっとあなたの気になる銘柄も見つかるでしょう。 マネックス証券の「ワン株」も、東京証券取引所および名古屋証券取引所に上場するほぼ全ての銘柄が対象となっており、こちらも非常に幅広い選択肢を提供しています。 マイナーな企業や、これから成長しそうな隠れた優良企業を探したいという探求心旺盛な方にも、これらの証券会社はおすすめです。
(3) TポイントやPontaポイントで投資したいなら
普段の生活で貯めているポイントを使って株式投資ができたら、より手軽に始められますよね。
そのようなニーズに応えてくれる証券会社もあります。
- SBI証券 (S株):Vポイント(旧Tポイント)とPontaポイントの両方を使って、ミニ株(S株)を購入することができます。これらのポイントを日常的に貯めている方にとっては、現金を使わずに投資体験ができる絶好の機会です。
- auカブコム証券 (プチ株):Pontaポイントを使ってミニ株(プチ株)の購入が可能です。auのサービスを利用している方や、ローソンなどでPontaポイントをよく貯めている方には特におすすめです。
- 楽天証券 (かぶミニ):言わずと知れた楽天ポイントでミニ株(かぶミニ)を購入できます。楽天市場でのお買い物や楽天カードの利用などで楽天ポイントをたくさん貯めている「楽天経済圏」の住人の方には、これ以上ないほど魅力的な選択肢でしょう。
- マネックス証券 (ワン株):マネックスポイントを、株式取引の手数料の支払いに充当したり、投資信託の購入代金として利用したりすることができます。直接ワン株の購入代金に使えるわけではありませんが、ポイントを投資に関連する費用に使える点はメリットと言えます。
ご自身がどのポイントをよく利用しているか、どのポイントで投資を始めてみたいかを考えて、証券会社を選んでみましょう。
(4) スマホで手軽に取引したいなら
「パソコンはあまり使わない」「通勤時間や休憩中など、スキマ時間にスマホでサッと取引したい」という方には、スマートフォンの取引アプリの使いやすさが重要になります。
- おすすめ証券会社: 楽天証券 (iSPEED)、マネックス証券 (ferci) 楽天証券が提供するスマートフォンアプリ「iSPEED(アイスピード)」は、その見やすさや操作性の良さから、投資初心者の方々にも非常に人気があります。 ミニ株(かぶミニ)の取引も、このアプリでスムーズに行うことができます。 マネックス証券は、通常の取引ツールに加えて、特に投資初心者向けにデザインされた投資SNSアプリ「ferci(フェルシー)」を提供しています。 このアプリは、まるでフリマアプリのような親しみやすいインターフェースで、気軽にワン株の取引ができるとされています。 他のユーザーの投稿を参考にしながら銘柄選びができるのも特徴です。
- 補足情報: もちろん、SBI証券やauカブコム証券も高機能なスマートフォンアプリを提供しています。 ただし、アプリの操作感やデザインの好みは人それぞれです。 可能であれば、口座開設前にアプリストアのレビューをチェックしたり、各社のウェブサイトでアプリの紹介動画などを見て、自分にとって使いやすそうなアプリを提供している証券会社を選ぶとよいでしょう。



4. ミニ株(単元未満株)でおすすめ!日本株銘柄選びのコツ
ミニ株(単元未満株)でいざ投資を始めようと思っても、「どの会社の株を選べばいいの?」と悩んでしまう初心者の方は多いでしょう。この章では、特に株式投資が初めての方に向けて、失敗しにくい銘柄選びの3つの視点と、ミニ株で買いやすいおすすめの日本株の例、そしてポートフォリオの考え方について解説します。
4.1 初心者向け!失敗しない銘柄選びの3つの視点
株式投資の銘柄選びは、経験者にとっても難しいものです。しかし、いくつかの基本的な視点を持つことで、初心者の方でも大きな失敗を避けやすくなります。ここでは、特に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
(1) 有名企業・高配当株で選ぶ
まず考えやすいのは、誰もが知っているような有名企業の株や、定期的にしっかりとした配当金を出してくれる会社の株を選ぶことです。
日常生活でよく名前を聞いたり、製品やサービスを利用したりしている有名企業は、事業内容をイメージしやすく、関連するニュースや情報も得やすいため、投資初心者の方でも比較的安心して投資対象として検討できます。
また、一般的に経営基盤が安定している企業が多いという傾向もあります。
例えば、私たちの生活に欠かせない通信サービスを提供しているNTTやKDDI、世界的に有名なゲーム会社の任天堂、日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車などが挙げられます。
高配当株とは、株主に対して支払われる配当金の金額が、株価に対して比較的高い銘柄のことです。
このような銘柄を選ぶと、株価自体の値上がりによる利益(キャピタルゲイン)だけでなく、定期的に受け取れる配当金(インカムゲイン)も期待できます。
これが、いわゆる「配当生活」への第一歩となるかもしれません。
例えば、日本たばこ産業(JT)や大手総合商社、一部の銀行株などは、比較的配当利回りが高いことで知られています。
ただし、配当利回りが高いのには何らかの理由がある場合もあります。
例えば、株価が下落した結果として利回りが高く見えているケースや、将来の業績に少し懸念があるために株価が割安になっているケースなどです。
そのため、配当利回りだけでなく、その企業の財務状況が健全か、将来性はあるかなども合わせて確認すると、より安心して投資できるでしょう。
(2) 応援したい・好きな企業で選ぶ
自分が心から「応援したい」と思える企業や、製品やサービスが「好き」でよく利用している企業に投資する、というのも非常に良い銘柄選びの方法です。
このような企業に投資するメリットは、何よりも投資を「自分ごと」として捉えやすくなる点にあります。
その企業の業績や新しいニュース、株価の動きなどを、自然と興味を持って追いかけるようになるでしょう。
株主であるという実感が湧きやすく、日々の株価の小さな変動に一喜一憂しすぎることなく、長期的な視点で企業を応援しながら投資を続けるモチベーションにも繋がります。
例えば、お気に入りの飲食チェーンを運営している会社、夢中になっているゲームを開発している会社、環境問題への取り組みに共感できる企業など、基準は人それぞれです。
自分がその企業の成長を願い、株主として関わっていきたいと思えるかどうかを大切にしてみましょう。
(3) 複数の銘柄に分散投資する
どんなに素晴らしいと思った企業でも、あるいはどんなに安定しているように見える大企業でも、株価が常に上がり続けるとは限りません。
予期せぬ出来事で株価が下がるリスクは、どのような銘柄にも存在します。
そこで重要になるのが、分散投資という考え方です。
これは、投資する資金を一つの銘柄に集中させるのではなく、性質の異なる複数の銘柄に分けて投資することで、全体のリスクを軽減しようとする方法です。
例えば、ある銘柄の株価が下がってしまっても、他の銘柄が値上がりすれば、全体の損失を小さく抑えたり、場合によっては利益を確保したりすることも可能になります。
ミニ株は、まさにこの分散投資を実践するのに非常に適した仕組みです。
なぜなら、1株から購入できるため、少ない資金でも多くの異なる企業の株を少しずつ保有することができるからです。
例えば、手元に10万円の投資資金があれば、1つの会社の株を10万円分買うのではなく、1万円ずつ10社の株に分けて投資する、といったことがミニ株なら容易にできます。
これにより、特定の業種や企業に偏らない、バランスの取れた資産構成を目指すことができます。



4.2 【厳選】ミニ株で買いやすいおすすめ日本株の例
ここでは、あくまで一例として、ミニ株(単元未満株)で比較的購入しやすく、特に株式投資が初めての方にも馴染みがありそうな日本株の銘柄をいくつかご紹介します。ただし、これは特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資の最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。
私たちの日常生活に深く関わっている企業の株は、事業内容を理解しやすく、比較的安定した業績が期待できる場合があります。
- 日本電信電話 (NTT) (銘柄コード: 9432)日本の通信インフラを支える代表的な企業グループです。携帯電話サービス「ドコモ」などを展開しており、私たちの生活に不可欠なサービスを提供しています。配当利回りが比較的安定していることでも知られています。2023年には1株を25株に分割する株式分割を実施し、1株あたりの購入価格が大きく下がったため、より少額から投資しやすくなりました。
- KDDI (銘柄コード: 9433)携帯電話サービス「au」でお馴染みの総合通信大手です。こちらも私たちの生活に密着したサービスを提供しており、安定した収益基盤を持っています。長年にわたり増配を続けている「連続増配銘柄」としても知られ、株主への利益還元に積極的な企業です。
- 花王 (銘柄コード: 4452)洗剤や化粧品などの日用品で国内トップクラスのシェアを誇るメーカーです。「ビオレ」や「アタック」など、誰もが一度は使ったことのある製品を数多く手がけています。生活必需品を扱っているため業績が景気に左右されにくく、安定した経営が期待されます。花王もまた、長年にわたり増配を続けている企業の一つです。
株価の値上がり益だけでなく、定期的な配当収入も重視したい方には、配当利回りが高い銘柄が選択肢に入ります。
- 三菱HCキャピタル (銘柄コード: 8593)三菱グループのリース業界大手企業です。幅広い分野でリース事業やファイナンスサービスを提供しており、安定した収益力があります。高配当銘柄としても人気があり、株主還元に積極的な姿勢を見せています。
- 日本たばこ産業 (JT) (銘柄コード: 2914)たばこ事業を主力としつつ、食品や医薬品事業も展開している企業です。特に配当に積極的な企業として知られており、高い配当利回りが投資家にとって大きな魅力となっています。
- 日本郵船 (銘柄コード: 9101)世界有数の海運会社の一つです。国際的な物流を支える重要な役割を担っています。海運業界は市況によって業績が大きく変動する特性がありますが、好調時には非常に高い配当利回りを示すことがあります。ただし、業績変動リスクも理解しておく必要があります。
日本を代表するような有名企業も、ミニ株なら少額から投資対象にできます。
- 三菱商事 (銘柄コード: 8058)日本を代表する大手総合商社の一つです。エネルギー、金属、機械、化学品、生活産業など、非常に幅広い分野で事業を展開しており、グローバルに活躍しています。こちらも高配当銘柄として知られています。
- トヨタ自動車 (銘柄コード: 7203)言わずと知れた世界的な自動車メーカーです。日本の製造業を牽引する存在であり、その動向は経済全体にも影響を与えます。将来のモビリティ社会を見据えた技術開発にも積極的です。
繰り返しになりますが、ここで挙げた銘柄はあくまで参考例です。
株式投資には必ずリスクが伴います。
株価や配当利回りは常に変動しますので、投資を検討する際には、必ず最新の情報を証券会社の取引ツールや企業の公式ウェブサイトなどで確認してください。
また、企業の業績や財務状況、将来性、そして市場全体の経済動向などを総合的に考慮し、ご自身の判断で投資を行うようにしましょう。



4.3 ミニ株投資のポートフォリオ例
「ポートフォリオ」という言葉を聞いたことがありますか。
難しく聞こえるかもしれませんが、これは簡単に言うと、あなたが保有している金融資産(この場合は株式)の組み合わせや一覧のことです。
ミニ株は少額からいろいろな会社の株を買えるので、初心者の方でも自分だけのオリジナルポートフォリオを気軽に作ることができます。
ポートフォリオを組む際には、いくつかの基本的な考え方があります。
- 分散を意識する:最も大切なのは「分散」です。一つの会社の株だけにすべての資金を投じるのではなく、異なる業種(例えば、IT関連、食品関連、自動車関連など)や、異なる特徴を持つ会社の株をいくつか組み合わせることで、もし一つの株が値下がりしても、他の株でカバーできる可能性が高まります。これにより、投資全体のリスクを抑えることができます。
- 自分の投資スタイルに合わせる:ポートフォリオの組み方は、あなたの投資目的やリスクの許容度によって変わってきます。例えば、安定的な成長と配当を狙うなら、NTTや花王のような大手優良株や連続増配株を中心に組む「安定成長型」。配当金をたくさんもらいたいなら、JTや三菱HCキャピタルのような高配当利回り銘柄を複数組み合わせる「高配当狙い型」(ただし、高配当にはそれなりのリスクもあることを忘れずに)。あるいは、自分が心から応援したい企業や、将来性を感じるテーマ(例えば、再生可能エネルギー関連やAI関連など)の企業を中心に組む「応援型」など、様々なスタイルが考えられます。
ここでは、仮に投資予算が5万円だとして、ミニ株で組む簡単なポートフォリオの一例を考えてみましょう。
- A社 (安定・大手インフラ系): 1万円分の株を購入 (例: 日本電信電話(NTT)など)私たちの生活に欠かせないサービスを提供している企業は、比較的業績が安定している傾向があります。
- B社 (高配当・生活必需品系): 1万円分の株を購入 (例: 日本たばこ産業(JT)、花王など)定期的な配当収入が期待でき、また生活に身近な製品を扱っている企業は値動きが比較的穏やかなこともあります。
- C社 (成長期待・ITサービス系など): 1万円分の株を購入 (例: 自分がよく利用するITサービスの提供企業など)将来の成長が期待できる分野の企業に投資するのも面白いでしょう。
- D社 (国際優良株・製造業など): 1万円分の株を購入 (例: トヨタ自動車など)世界的に事業を展開している日本の優良企業も、ポートフォリオに加える価値があります。
- E社 (応援したい中小企業やテーマ株など): 1万円分の株を購入自分の興味や関心に基づいて、特定のテーマに関連する企業や、これから伸びてほしいと思う中小企業に投資するのも良いでしょう。
最初は3銘柄から5銘柄程度でポートフォリオを組んでみて、投資に慣れてきたら少しずつ銘柄を増やしていくという方法もおすすめです。
また、一度作ったら終わりではなく、定期的に(例えば半年に一度や一年に一度など)ポートフォリオの内容を見直し、経済状況の変化や各企業の業績に応じて、必要であれば銘柄を入れ替えたり、投資割合を調整したりすることも大切です。
このポートフォリオ例はあくまで一つの考え方です。
ご自身の許容できるリスクの大きさや、どのような投資目標を持っているのかに合わせて、自由にアレンジしてみてください。
ミニ株を使えば、少額からでも自分だけの「ドリームチーム」のようなポートフォリオを作ることができるのです。



5. ミニ株(単元未満株)に関するQ&A
ミニ株(単元未満株)について、よくある質問とその回答をまとめました。NISA口座での利用、配当金や株主優待の受け取り、株主の権利、税金のことなど、初心者の方が疑問に思いやすいポイントを解消します。
5.1 Q. NISA口座でもミニ株は買えますか?
ミニ株を始めるにあたって、NISA口座が使えるかどうかは気になるところですよね。ここではその疑問にお答えします。
A. はい、多くの証券会社でNISA口座(成長投資枠)を使ってミニ株(単元未満株)を購入することができます。
NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、投資で得た利益が一定の範囲内で非課税になる制度です。
ミニ株の取引で得た売却益や、受け取った配当金も、NISA口座内での取引であれば税金がかからないという大きなメリットがあります。
SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ」、マネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株」など、主要なネット証券のミニ株サービスはNISAの成長投資枠に対応しています。
ただし、NISA口座の非課税投資枠には年間の上限金額が定められていますので、その範囲内での取引となります。
また、証券会社によってNISA口座でのミニ株の取り扱い条件が細かく異なる場合もありますので、利用を検討している証券会社のウェブサイトで最新情報を確認するようにしましょう。
賢くNISA制度を活用して、ミニ株投資のメリットを最大限に活かしてください。



5.2 Q. ミニ株でも配当金はもらえますか?
ミニ株で株主になったら、配当金がもらえるのかどうか、これは多くの方が関心を持つ点でしょう。詳しく見ていきましょう。
企業が利益を上げた場合に、その一部を株主に還元するのが配当金です。
ミニ株であっても、あなたは立派な株主の一人ですから、保有している株数に応じて公平に配当金を受け取る権利があります。
例えば、ある会社が1株あたり年間10円の配当を行うと発表したとします。
もしあなたがその会社の株を10株持っていれば、年間で10株 × 10円 = 100円(税金が引かれる前の金額)の配当金がもらえる計算になります。
1株しか持っていなくても、10円の配当金がもらえるのです。
ただし、注意点もいくつかあります。
まず、すべての会社が配当金を出しているわけではありません。
成長途中の企業などでは、利益を事業拡大のための再投資に回すために、配当金を出さない(無配当)という方針をとっていることもあります。
また、配当金の金額は、その企業の業績によって変動することがあります。
業績が良ければ増配(配当金が増えること)されることもありますし、逆に業績が悪化すれば減配(配当金が減ること)や無配当になる可能性もあります。
ミニ株で配当金生活を目指すなら、投資先の企業がどのような配当方針を持っているのか、過去の配当実績はどうだったのかなどを調べておくとよいでしょう。



5.3 Q. ミニ株で株主優待はもらえますか?
株式投資の楽しみの一つに「株主優待」がありますが、ミニ株でももらえるのでしょうか。この点について解説します。
株主優待とは、企業が株主に対して自社製品やサービス、割引券などを提供する制度のことです。
多くの企業では、この株主優待を受け取るための条件として、「1単元(通常100株)以上の株式を保有していること」を定めています。
そのため、1株から99株までのミニ株を保有しているだけでは、株主優待の対象外となってしまうケースが一般的です。
ごく一部の企業では、1株からでも株主優待を提供している場合があります。
例えば、家電量販店の上新電機(銘柄コード: 8173)は、1株以上の株主に対して買物割引券を提供していることで知られています(優待内容は変更される可能性がありますので、最新情報をご確認ください)。
もし、ミニ株で株主優待も期待したいという場合は、その企業が単元未満株主に対しても優待制度を設けているかどうかを、事前に企業の公式ウェブサイトのIR情報(投資家向け情報)ページなどでしっかりと確認する必要があります。
基本的には「ミニ株では優待はもらえないもの」と考えておき、もしもらえたらラッキー、くらいの心持ちでいるのが良いかもしれません。



5.4 Q. 1株だけでも株主になれるのですか?
「たった1株買っただけで、本当にその会社の株主って言えるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。この点について明確にしておきましょう。
株式を1株でも保有するということは、その会社の一部分のオーナーになるということです。
金額の大小にかかわらず、株主としての権利を持つことになります。
具体的には、以下のような権利が(保有株数に応じて)得られます。
- 配当請求権: 会社が配当金を出す場合、保有株数に応じた配当金を受け取る権利です。
- 残余財産分配請求権: もし会社が解散することになった場合、会社の負債などをすべて清算した後に残った財産があれば、それを保有株数に応じて分配してもらう権利です。
このように、1株の株主であっても、会社に対して一定の権利を持つのです。
ただし、前にも触れましたが、株主総会で議案に対して投票する議決権は、通常1単元(多くは100株)以上の株式を保有している株主に与えられるため、ミニ株の保有だけでは議決権がないのが一般的です。
それでも、自分が応援したい企業の株を1株でも持つことで、その企業への関心が高まったり、経済ニュースがより身近に感じられたりする効果は大きいでしょう。



5.5 Q. ミニ株を売却して利益が出たら税金はかかりますか?
ミニ株投資で利益が出た場合、税金はどうなるのでしょうか。これは非常に大切なポイントですので、しっかりと理解しておきましょう。
株式投資で得た利益には、通常、所得税(これには復興特別所得税も含まれます)と住民税が課されます。
その税率は合計で20.315%です(2024年現在)。
例えば、ミニ株を1万円で購入し、それが1万2千円に値上がりした時に売却して2千円の利益が出たとします。
この2千円の利益に対して、20.315%の税金がかかるということです。
それは、NISA口座(成長投資枠)でミニ株を取引していた場合です。
NISA口座内で得た利益は非課税となりますので、売却益に対して税金はかかりません。
また、税金の手続きを簡単にする方法もあります。
証券口座を開設する際に、「特定口座(源泉徴収あり)」という種類の口座を選ぶと、株式を売却して利益が出た場合に、証券会社が自動的に税金を計算して差し引き、代わりに国に納めてくれます。
この場合、原則として自分で確定申告をする手間が不要になります。
投資初心者の方にとっては、この「特定口座(源泉徴収あり)」が便利でおすすめです。
もし「一般口座」や「特定口座(源泉徴収なし)」を選んだ場合は、自分で年間の損益を計算して確定申告を行い、納税する必要が出てきます。
税金のことは少し複雑に感じるかもしれませんが、NISA制度や特定口座の仕組みをうまく利用することで、初心者の方でも安心してミニ株投資に取り組むことができます。



6. まとめ 少額から始める日本株投資!ミニ株で賢く資産形成
この記事では、初心者の方でも安心して始められるミニ株(単元未満株)投資について、その魅力や始め方、注意点などを詳しく解説してきました。最後に、ミニ株投資のポイントを改めて整理し、皆さんの資産形成への第一歩を応援します。
ミニ株は、株式投資のハードルをぐっと下げてくれる画期的な仕組みです。
最大の魅力は、なんといっても少額からでも気軽に日本株のオーナーになれることでしょう。
通常なら数十万円、数百万円といった資金が必要な有名企業の株も、ミニ株なら数千円から購入できる場合があります。
これにより、これまで「株式投資は自分には縁遠いもの」と感じていた方でも、現実的な選択肢として考えられるようになりました。
また、ミニ株を通じて、憧れの企業の株主になったり、保有株数に応じて配当金を受け取ったりする「配当生活」の夢も、決して遠いものではありません。
少額ずつでもコツコツと積み重ねていくことで、将来の資産形成につながる可能性があります。
「投資」と聞くと、なんだか難しそう、怖い、損をするかもしれない、といったイメージを持つ方もいるかもしれません。
確かに、投資にはリスクが伴いますし、必ず儲かるという保証もありません。
しかし、正しい知識を身につけ、リスクを理解した上で慎重に取り組めば、投資は将来のための賢い資産形成手段の一つとなり得ます。
ミニ株は、まさにその第一歩として最適な選択肢と言えるでしょう。
少額から始められるため、万が一うまくいかなかった場合のリスクも限定的です。
そして何より、実際の株式投資を体験することで、経済の仕組みや社会の動きに対する理解を深めることができます。
この記事を読んで、ミニ株に少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください。
まずは、ご自身に合った証券会社を選び、証券口座の開設から始めてみましょう。
そして、無理のない範囲の少額から、応援したい企業や気になる企業の株を少しずつ購入してみるのです。
焦る必要はありません。
ご自身のペースで、楽しみながら学び、経験を積み重ねていくことが大切です。
ミニ株を通じた日本株への投資が、皆さんの経済的な知識を高め、社会への関心を深める素晴らしいきっかけとなることを願っています。
そして、ミニ株で株式投資の基本的な仕組みや値動きに慣れてきたら、将来的には他の多様な金融商品にも目を向けてみるのも良いでしょう。
世の中には、株式以外にも様々な投資の選択肢があります。
それぞれの金融商品には異なる特徴やリスク、そしてリターンの可能性があります。
ご自身の知識や経験、そして投資目標に合わせて、ステップアップしていくことで、より豊かな資産形成を目指すことができるはずです。
このブログ記事が、皆さんの輝かしい投資ライフのスタートを後押しできれば、これほどうれしいことはありません。



本記事の注意事項(免責事項)
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を意図したものではありません。本記事に記載されている情報については、正確性、完全性、有用性を確保するために努力しておりますが、その保証は致しかねます。投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事の内容を利用して生じたいかなる損害についても、当サイトおよび著者は一切の責任を負いかねます。詳しくは免責事項ページをご確認ください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
【登場人物】



SBI証券 👍おすすめポイント!
SBI証券の「S株」は、売買手数料無料!
スプレッド(取引コスト)なし!
○手数料無料のSBI証券がおすすめ。
○口座開設は無料!
\ SBI証券で投資を始めよう! /

SBI証券 👍おすすめポイント!
SBI証券の「S株」は、売買手数料が無料!
スプレッド(取引コスト)なし!
○手数料無料のSBI証券がおすすめ。
○口座開設は無料!
\ SBI証券で投資を始めよう! /

【関連記事】