1. ミニ株(単元未満株)×成長株投資の魅力とは?
この章では、株式投資の魅力的な方法の一つ、「ミニ株(単元未満株)」と「成長株」の組み合わせについて、基本から分かりやすく解説します。ミニ株とは何か、成長株にはどんな特徴があるのか、そしてなぜ今この二つの組み合わせが注目されているのか、その理由とメリットを一緒に見ていきましょう。少額から始められる成長株投資の世界へ、最初の一歩を踏み出すための大切な知識をお伝えします。
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1.1 ミニ株(単元未満株)とは?基本を解説
株って難しそう、お金がたくさんないとダメなんでしょ?と考えるかもしれません。
実は、もっと気軽に株を始められる方法があるのです。
それが「ミニ株」です。
ここでは、ミニ株の基本的な仕組みを、誰にでも分かるように優しく説明します。
日本では通常、株は100株を1つの単位として売買します。
この単位を単元株といいます。
例えば、1株1,000円の会社の株を買うには、最低でも1,000円×100株で10万円のお金がいります。
これだと、ちょっと手が出しにくいと感じる人もいるでしょう。
株式投資へのハードルを高く感じる一因かもしれません。
ミニ株(単元未満株)とは、この1単元(100株)に満たない数、例えば1株からでも株を買えるようにした仕組みのことです。
証券会社が提供しているサービスの一つです。
会社によって「S株」(SBI証券)、「かぶミニ」(楽天証券)、「ワン株」(マネックス証券)、「プチ株」(auカブコム証券)など、いろいろな呼び方があります。
呼び方は異なりますが、少ない株数から取引できる点は共通しています。
この記事では、「ミニ株」と「単元未満株」は基本的に同じ意味で使います。
「株式ミニ投資」(単元株の10分の1の単位で取引する方法)とは少し違いますので注意してください。
ここでは、主に1株から買えるものを指して説明を進めます。
ミニ株の最大の魅力は、数百円や数千円といった、おこづかいのような少ないお金から株を始められる点です。
有名な大企業の株も、ミニ株なら1株から買えるので、手が届きやすくなります。
例えば、これまで高嶺の花だった企業の株主にもなれるかもしれません。
投資の練習として、まずミニ株から始めてみるのも良い方法です。
実際に株取引を体験することで、株式投資への理解が深まるでしょう。



1.2 成長株とは?将来の値上がりが期待できる銘柄の特徴
株を買うなら、ぐんぐん成長して株価も上がっていくような会社の株がいいですよね。
そんな「成長株」って、どんな株のことなのでしょうか。
ここでは、将来が楽しみな成長株の特徴を分かりやすく解説します。
成長株とは、会社の売上げや利益が大きく伸びていて、これからもどんどん大きくなっていくと期待される会社の株のことです。
「グロース株」とも呼ばれます。
会社が成長すれば、その会社の株価も上がることが期待できます。
将来の価値に投資するのが成長株投資の基本です。
成長株には、いくつかの共通した特徴が見られます。
(1) 売上や利益が伸び続けている
毎年、売上や利益が増えている会社は、成長している証拠です。
ただ数字が伸びているだけでなく、その理由、例えば新しい技術やサービスが人気であることなどがしっかりしていることが大切です。
利益が一時的な要因でなく、持続的に成長しているかを見極めましょう。
(2) 新しい技術やサービスを持っている
世の中の役に立つ新しい技術や、今までにない面白いサービスを提供している会社は、これから大きく成長する可能性があります。
他の会社が簡単にまねできないような、独自の強みを持っていることがポイントです。
例えば、IT関連やAI、新しいエネルギー技術などの分野の会社に見られることがあります。
革新的な取り組みが成長の原動力となります。
(3) これからの社会で必要とされる分野である
例えば、環境問題の解決につながる技術や、高齢化社会を支えるサービスなど、将来ますます重要になる分野で活躍している会社は成長が期待できます。
時代の流れに乗っているか、新しいトレンドを作っているかが注目点です。
社会のニーズに合致した事業展開が、持続的な成長を支えます。
(4) 株価が割高な場合もある
将来への期待が大きい分、現在の会社の力だけで見ると株価が少し高め(割高)になっていることもあります。
PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価の割安度を示す指標が、市場平均より高い傾向があります。
これは、多くの投資家がその会社の将来の成長を株価に織り込んでいるためです。
大きなリターンが期待できる一方で、成長株投資にはリスクも伴います。
期待通りに成長しなかった場合、株価が大きく下がる可能性もあります。
また、成長に力を入れているため、配当金(株主への利益の分配)が出ないか、少ないこともあります。



1.3 なぜ今「ミニ株×成長株」が注目されるのか?少額から始める成長投資のメリット
ミニ株と成長株、それぞれのことは少し分かりましたか。
では、この二つを組み合わせると、どんないいことがあるのでしょうか。
特に投資を始めたばかりの人にとって、嬉しいポイントがたくさんあるのです。
その魅力を探ってみましょう。
(1) 大きな夢への小さな一歩
成長株は、将来株価が何倍にもなる可能性を秘めています。
しかし、そういう株は人気があって、100株単位で買うと何十万円、何百万円も必要なことがあります。
これは初心者には大きな壁となるでしょう。
ミニ株なら、そうした値がさ株(株価が高い株のこと)にも、数千円や数万円から投資できます。
憧れの成長企業に、少額から株主として参加できるのは大きな魅力です。
手が届かなかった企業への投資が現実のものとなります。
(2) リスクを抑えつつ成長を狙える
成長株投資は、大きなリターンが期待できる反面、株価の変動が大きいこともあります。
初心者の方がいきなり大きな金額を投じるのは不安でしょう。
ミニ株で少しずつ投資すれば、もし株価が下がっても、損失を小さく抑えられます。
投資額が少ないため、万が一の際の影響も限定的です。
初心者の方が、まずはお試しで成長株投資を体験するのにぴったりです。
実際の値動きを経験しながら学べます。
(3) いろいろな成長株に分散投資しやすい
一つの会社の株だけに投資するのではなく、いくつかの会社に分けて投資することを分散投資といいます。
これはリスクを減らすための大切な考え方です。
「卵は一つのカゴに盛るな」という格言と同じです。
ミニ株なら、少ない資金でも複数の成長株に投資できます。
例えば、IT、環境、医療など、将来性のあるいろいろな分野の成長株を少しずつ持つことで、自分だけの「成長株ポートフォリオ(組み合わせ)」を作れます。
これにより、特定の業界の不振が全体の資産に与える影響を和らげられます。
(4) 新NISA制度で税金がお得になることも
2024年から始まった新しいNISA制度には、「成長投資枠」というものがあります。
この制度を活用することで、税金の面で有利になります。
この枠を使ってミニ株で成長株に投資すると、株価が上がって得た利益や配当金に税金がかからなくなるメリットがあります。
少額からでも、税金のことを気にせず効率よく資産を増やせるチャンスです。
長期的な資産形成において、非課税のメリットは大きいです。



2. ミニ株で成長株に投資するメリット
ミニ株を使って成長が期待できる会社の株を買うことには、たくさんの良い点があります。特に投資が初めての人や、まだあまり大きなお金を使えない人にとっては、とても魅力的な方法です。ここでは、その具体的なメリットを一つひとつ、分かりやすく説明していきますね。
2.1 1株から始められる!少額資金で投資デビュー
「株を始めるには、まとまったお金が必要なんでしょ?」と思っているあなたへ。
ミニ株なら、そんな心配はいりません。
たった1株から、憧れの会社の株主になれるのです。
どれくらい少ないお金で始められるのか、具体的に見ていきましょう。
ミニ株(単元未満株)の一番のいいところは、ほんの少しのお金から株式投資を始められる点です。
多くの証券会社では1株から株を買うことができ、数百円や数千円からでも投資デビューが可能です。
例えば、1株5,000円の株なら、5,000円あればその会社の株主になれます。
通常の100株単位だと50万円必要なので、これは大きな違いですね。
この手軽さが、多くの人に支持される理由の一つです。
「株は難しそうだし、お金もたくさんいるから…」と諦めていた人でも、ミニ株なら気軽に第一歩を踏み出せます。
おこづかいの範囲で、まずは「お試し」で株を買ってみる、ということもできます。
実際に自分のお金で株を買ってみることで、経済のニュースが身近に感じられたり、社会の動きに興味がわいたりするかもしれません。
投資への心理的な壁を取り払い、学びの機会を提供します。



2.2 ポートフォリオの分散投資がしやすい
「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言を知っていますか。
一つのものだけに頼ると、もしそれがダメになった時に全部失ってしまうかもしれません。
投資も同じで、いろいろな会社の株に分けて投資する「分散投資」が大切です。
ミニ株なら、これがとてもやりやすいのです。
分散投資とは、投資するお金を一つの銘柄だけでなく、複数の銘柄や異なる種類の資産に分けて投資することです。
こうすることで、もし一つの会社の株価が大きく下がっても、他の会社の株でカバーできたりして、全体としての損失を小さくする効果が期待できます。
リスクを抑えるための基本的な戦略の一つです。
ミニ株は1株から買えるので、少ない資金でもたくさんの種類の会社の株を少しずつ持つことができます。
例えば、10万円の資金があったとします。
通常の100株単位だと、株価が高い成長株なら1社か2社しか買えないかもしれません。
しかしミニ株なら、同じ10万円で、気になる成長株を5社、10社と買って、自分だけのオリジナル「成長株セット」を作ることができます。
異なる業種(例えば、IT企業と食品企業など)の株を組み合わせることで、よりリスクを分散できます。
自分でポートフォリオを組む楽しみも味わえます。
一度にまとめて買うのではなく、毎月少しずつ同じ株を買い足していく「積立投資」のようなことも、ミニ株ならやりやすいです。
これを時間分散といい、株価が高い時に買いすぎるリスクを減らせます。
定期的に購入することで、購入価格の平均化も期待できるでしょう。



2.3 手が出なかった「値がさ成長株」にも投資可能
「あの会社の株、すごく良さそうだけど、高くて買えないなあ…」そんな風に思ったことはありませんか。
有名な大企業や、急成長している人気の会社の株は、100株で買うと何十万円、時には何百万円もすることがあります。
でも、ミニ株なら、そんな憧れの株にも手が届くかもしれません。
値がさ株とは、1株あたりの株価が高い株式のことです。
特に、将来の成長が期待される人気の成長株の中には、株価が高くなっているものが多くあります。
例えば、1株3万円の会社があったとすると、100株では300万円必要になります。
これでは、なかなか買えませんよね。
投資初心者にとっては、手が出しにくい金額です。
ミニ株(単元未満株)なら、このような値がさ成長株も1株から購入できます。
先ほどの1株3万円の株も、ミニ株なら3万円(と手数料など)で1株買って株主になれます。
自分が普段使っている商品やサービスを提供している有名な会社、応援したいと思っている成長企業の株を、実際に保有する体験ができます。
消費者としてだけでなく、株主として企業に関わる第一歩です。
好きな会社や、将来性を感じる会社を「応援したい」という気持ちで投資することも、ミニ株なら気軽にできます。
株主になることで、その会社の成長をより身近に感じられるでしょう。
企業への共感が、投資のモチベーションにもつながります。



2.4 新NISAの「成長投資枠」を活用できる
投資をするなら、できるだけお得に、効率よくお金を増やしたいですよね。
2024年から始まった「新しいNISA(ニーサ)」という制度には、「成長投資枠」というものがあります。
ミニ株で成長株に投資する時に、この制度を上手に使うと、税金の面で大きなメリットがあるのです。
NISAは、株や投資信託で得た利益(値上がり益や配当金)に、通常かかる税金が非課税になる、つまり税金がかからなくなる制度です。
2024年から始まった新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、両方使うこともできます。
これらの枠を上手に活用することが、賢い資産運用のポイントです。
成長投資枠では、年間240万円まで投資できます。
投資信託だけでなく、個別の会社の株(もちろんミニ株も含む)やETF(上場投資信託)など、幅広い商品に投資できます。
積立投資だけでなく、自分の好きなタイミングで一括して投資することも可能です。
柔軟な投資スタイルに対応できるのが魅力です。
ミニ株を使って成長株に投資する際に、この成長投資枠を利用すると、もし株価が大きく上がって利益が出ても、その利益に税金がかかりません。
配当金を受け取る場合も、税金がかからずまるまる受け取れることがあります(受け取り方法によります)。
少額からコツコツと成長株に投資して、将来大きな実りを得たいと考えている人にとって、新NISAの成長投資枠はとても心強い味方になります。
非課税で投資できる期間も無期限になったので、長期的な視点で資産形成を目指せます。
税金の負担を気にせず、じっくりと資産を育てられます。



3. ミニ株での成長株投資のデメリットと注意点
ミニ株を使った成長株への投資は、少額から始められて夢がありますが、もちろん良いことばかりではありません。知っておかないと思わぬところで困ったり、損をしてしまったりすることもあるかもしれません。ここでは、ミニ株で成長株に投資する際のデメリットや、気をつけておきたいポイントを正直にお伝えします。
3.1 取引できる証券会社や銘柄が限られる場合がある
「ミニ株って、どこの証券会社でも、どんな株でも買えるの?」と思うかもしれませんね。
実は、そうではないのです。
ミニ株のサービスは全ての証券会社にあるわけではありませんし、買える株の種類も限られていることがあるので、注意が必要です。
ミニ株(単元未満株)のサービスは、全ての証券会社が提供しているわけではありません。
ミニ株を始めたいと思ったら、まず、そのサービスを扱っている証券会社を探して口座を開設する必要があります。
主なネット証券では、SBI証券の「S株」、楽天証券の「かぶミニ」、マネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株」などがあります。
これらのサービス内容を比較検討することが大切です。
ミニ株で取引できる銘柄は、証券会社によって異なります。
基本的には、東京証券取引所などに上場している多くの銘柄が対象になりますが、一部の銘柄や新しい会社の株などは取引できないこともあります。
例えば、SBI証券の「S株」では、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場の銘柄は売買可能ですが、地方市場などの一部銘柄は買付のみの場合があります。
楽天証券の「かぶミニ」も、楽天証券が指定する取扱銘柄のみ取引可能です。
もし特定の会社の成長株にミニ株で投資したいと考えているなら、その株を扱っている証券会社を選ぶ必要があります。
事前に調べておくことが大切です。
投資したい銘柄が決まっている場合は、その銘柄が取引可能かを確認しましょう。



3.2 リアルタイム取引ができない・指値注文が不可なケースも
「株価が下がった、今だ!買おう!」と思っても、ミニ株ではすぐには買えないことがあるのです。
また、「この値段になったら売りたい」と値段を指定する注文も、できないことが多いです。
この取引のタイミングや方法の制約は、ミニ株の大きな特徴の一つなので、しっかり理解しておきましょう。
多くの証券会社のミニ株(単元未満株)取引では、リアルタイム取引(市場が開いている時間に、その時の株価で即座に売買すること)ができません。
注文を出しても、実際に売買が成立するのは、証券会社が定めた特定の時間になるのが一般的です。
例えば、SBI証券の「S株」では、注文時間に応じて、当日の前場始値や後場終値などで約定します。
具体的には、0時から7時までの注文は当日の前場始値、10時30分から14時までの注文は当日の後場終値で約定するといった具合です。
マネックス証券の「ワン株」では、原則として午前11時30分までの注文が当日の後場始値で約定します。
auカブコム証券の「プチ株」も、注文時間によって当日の後場始値か翌営業日の前場始値などで約定します。
これらの証券会社では、市場の株価を見ながら「今この値段で!」という取引は難しいのです。
例外として、楽天証券の「かぶミニ」では、リアルタイム取引が可能です。
東京証券取引所の取引時間中(前場9:00~11:30、後場12:30~15:25など)であれば、その時の株価で売買できます。
これは、他の主要ネット証券のミニ株サービスと比べて大きな特徴と言えるでしょう。
指値注文(「この株を〇〇円で買いたい/売りたい」と値段を指定する注文方法)も、多くのミニ株サービスでは利用できません。
基本的には成行注文(値段を指定せず、その時の市場価格で売買する注文方法)のみとなります。
SBI証券の「S株」、マネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株」では、指値注文はできません。
ここでも楽天証券の「かぶミニ」は例外で、リアルタイム取引であれば指値注文も可能です。
自分の希望する価格で取引したい場合には、楽天証券のサービスが選択肢に入ります。
ミニ株は、証券会社が顧客の注文を取りまとめてから市場に発注するなどの手間がかかるため、通常の株取引とは異なるルールが設けられています。
この仕組みが、リアルタイム取引や指値注文の制約につながっています。
リアルタイムで株価の動きに合わせて素早く売買したい人にとっては、この制約は不便に感じるかもしれません。
思った通りの値段で売買できない可能性があることを理解しておく必要があります。
特に株価が大きく動いている時には、約定価格が予想と異なることもあり得ます。



3.3 手数料が割高になる可能性
少額から買えるミニ株ですが、取引ごとにかかる「手数料」には注意が必要です。
通常の100株単位の取引と比べると、取引金額に対する手数料の割合が少し高くなってしまうことがあるのです。
手数料で損をしないために、どんな点に気をつければいいか見ていきましょう。
株を売買する際には、証券会社に手数料を支払うのが一般的です。
ミニ株(単元未満株)の場合、取引金額が小さいため、1回の取引あたりの手数料が、取引金額に対して割高に感じられることがあります。
例えば、500円の株を1株買って手数料が50円かかると、手数料だけで投資額の10%にもなってしまいます。
これでは利益を出すのが難しくなります。
手数料は証券会社によって大きく異なりますので、しっかり比較することが大切です。
SBI証券の「S株」は、買付手数料は無料です。
売却時には、銘柄ごとに定められたスプレッド(売値と買値の差のようなもの)が実質的なコストとしてかかります。
楽天証券の「かぶミニ」も、売買手数料は無料です。
ただし、リアルタイム取引の場合は約定代金に対して0.22%のスプレッドがかかります。
市場の寄付き(取引開始時の最初の値段)で取引する「寄付取引」ではスプレッドはかかりません。
マネックス証券の「ワン株」は、買付手数料は無料です。
売却時には、約定代金の0.55%(税込)の手数料がかかり、最低手数料は52円(税込)です。
auカブコム証券の「プチ株」は、売買ともに約定代金に対して0.55%(税込)の手数料がかかります。
こちらも最低手数料は52円(税込)です。
ただし、毎月一定額を積み立てる「プレミアム積立®(プチ株®)」を利用して買付する場合は、手数料が無料になります。
特に非常に少額の取引を何度も繰り返すと、得られた利益よりも手数料の方が高くなってしまう「手数料負け」になる可能性があります。
手数料体系は証券会社によって大きく異なるため、口座を開設する前によく比較検討することが大切です。
最近では、特定の条件で手数料が無料になる証券会社も増えてきているので、そういったところを選ぶのも一つの方法です。
自分の取引スタイルに合った手数料体系の証券会社を選びましょう。



3.4 株主優待や議決権は原則もらえない点を理解する
株主になると、その会社からプレゼントがもらえたり(株主優待)、会社の経営方針を決める会議に参加して意見を言えたりする権利(議決権)が得られることがあります。
でも、ミニ株(単元未満株)の場合は、これらの権利がもらえないことがほとんどなのです。
その理由と、例外についても少し触れておきましょう。
株主優待とは、企業が株主に対して自社製品やサービス、割引券などをプレゼントする制度です。
日本独自の魅力的な制度の一つで、これを楽しみに株投資をする人もいます。
食事券やクオカードなど、内容は様々です。
議決権とは、株主総会(会社の重要なことを決める会議)に出席して、提案に対して賛成か反対かの票を入れることができる権利です。
会社の経営に間接的に参加できる重要な権利です。
株主としての意思表示の手段となります。
原則として、ミニ株(単元未満株)を保有しているだけでは、株主優待はもらえません。
多くの企業が、株主優待の対象を1単元(通常100株)以上保有している株主としているためです。
同様に、議決権も原則としてありません。
株主総会への参加も通常できません。
これらの権利は、ある程度の株数を保有する株主に与えられるのが一般的です。
これらの権利は、一定数以上の株(通常は1単元)を持っている株主に対して与えられるものと、会社が定めている場合が多いためです。
単元未満の株主には、これらの権利を付与しないと定款で定めている企業がほとんどです。
ごく一部の企業では、1株からでも何らかの優待(例えば、自社製品の割引販売など)を提供している場合があります。
しかし、これは非常に稀なケースです。
ミニ株をコツコツと買い増していき、合計で1単元(100株)に達すれば、その時点で株主優待や議決権を得られるようになります。
ミニ株は、完全な株主権利を得るための一歩とも考えられます。
ただし、配当金(会社が得た利益の一部を株主に分配するもの)は、ミニ株でも保有している株数に応じて受け取ることができます。
1株でも持っていれば、1株分の配当金がもらえます。
これは単元株主と同様の権利です。



4. ミニ株で買える!成長株の選び方と探し方
「ミニ株で成長株に投資してみたいけど、どんな会社を選べばいいの?」「有望な成長株って、どうやって見つけるの?」そんな疑問を持つのは当然です。たくさんの会社の中から、将来が楽しみな一社を見つけ出すのは簡単なことではありません。この章では、投資初心者の方でも失敗しにくい成長株の選び方のポイントや、情報集めのコツを分かりやすく解説します。
4.1 失敗しない成長株選びの3つのポイント
せっかく成長株に投資するなら、できるだけ成功の確率を高めたいですよね。
ここでは、将来性のある会社を見抜くために、特に注目してほしい3つの大切なポイントを説明します。
これらを押さえておけば、きっとあなたに合ったミニ株 成長株が見つかるはずです。
(1) 売上高・利益の成長性を見極める
会社の売上高(どれだけモノやサービスを売ったか)と営業利益(本業でどれだけ儲けたか)が、過去数年間にわたって伸び続けているかを確認しましょう。
特に、利益が一時的なものではなく、毎年着実に増えているかが重要です。
ただ数字が伸びているだけでなく、その成長にしっかりとした理由があるか、例えば新しい製品がヒットしている、市場が拡大しているなども考えましょう。
企業の成長ストーリーを理解することが大切です。
ROE(自己資本利益率)もチェックポイントです。
これは、会社が持っているお金(自己資本)を使って、どれだけ効率よく利益を生み出しているかを示す指標です。
一般的に10%を超えると優良と言われます。
ROEが高い企業は、資本を有効活用して成長している証です。
継続的な売上と利益の成長は、その会社が提供する商品やサービスが市場に受け入れられ、競争力があることの証です。
将来、株価が上がるためには、会社の成長が不可欠だからです。
安定した成長は、投資家にとって魅力的な要素です。
会社のホームページの「IR情報」や「決算短信」、証券会社のウェブサイト、Yahoo!ファイナンスなどで確認できます。
これらの情報は、企業の財務状況や業績を把握するための基本となります。
(2) 事業内容と市場での優位性をチェック
その会社がどんな事業(ビジネス)を行っているのか、提供している商品やサービスに将来性があるかを理解しましょう。
他社にはない独自の技術や強み(競争優位性)を持っているか、その市場でトップクラスのシェアを誇っているかなども大切なポイントです。
市場自体が今後拡大していく見込みがあるか(市場規模の成長性)も確認しましょう。
例えば、これからますます需要が増える分野のビジネスか、などです。
成長市場に身を置く企業は、追い風を受けやすいです。
売上高営業利益率(売上高に対して本業の利益がどれくらいあるか)が高い会社は、商品やサービスの競争力が高いと言えます。
10%以上が一つの目安です。
高い利益率は、企業の収益力を示します。
いくら売上が伸びていても、将来性のない事業や、競争が激しすぎてすぐに真似されてしまうようなビジネスでは、長期的な成長は難しいかもしれません。
独自の強みがあり、成長市場にいれば、今後も安定して成長していく可能性が高まります。
持続可能な成長モデルを持つ企業を選びましょう。
会社のホームページ(事業内容、製品情報)、業界ニュース、調査会社のレポート(一部有料)、官公庁の統計データ (e-Statなど) で調べることができます。
これらの情報源を組み合わせることで、より深い理解が得られます。
(3) 将来性のあるテーマ・トレンドに乗る
世の中の大きな流れや、これから注目されるであろうテーマ(例えば、AI、デジタルトランスフォーメーション(DX)、クリーンエネルギー、宇宙開発、高齢化社会対応サービスなど)に関連する事業を行っているかを見てみましょう。
新しい技術革新や社会構造の変化によって、これから大きく成長する可能性のある分野に注目します。
国が力を入れて支援している分野(国策テーマ)も、成長の追い風になることがあります。
政府の政策も、企業の成長を後押しする要因となり得ます。
社会全体のニーズが高まるテーマやトレンドに乗っている企業は、その波に乗って大きく成長するチャンスがあります。
個々の企業の力だけでなく、市場全体の拡大が成長を後押ししてくれるからです。
時代の変化を捉えることが、成長株発掘の鍵です。
経済ニュース、業界専門誌、証券会社のレポート、投資情報サイトなどで、注目されているテーマや関連銘柄の情報を得ることができます。
アンテナを高く張り、新しい情報をキャッチしましょう。



4.2 どこで探す?成長株を見つけるための情報収集術
将来有望な成長株、どうやって探したらいいのでしょうか。
新聞やニュースを見るだけでは、なかなか見つからないかもしれません。
ここでは、投資のプロも使っている情報源や、初心者でも活用しやすい情報収集のアイデアを紹介します。
(1) 日常生活の中からヒントを得る
自分が普段使っていて「これは便利だな」「このサービスはすごい!」と感じる商品やサービスを提供している会社を調べてみましょう。
周りで流行っているもの、話題になっている新しいお店や技術なども、成長株を見つけるきっかけになります。
「この会社、もしかしたら上場しているかも?」と思ったら、社名を検索してみましょう。
身近なところに、投資のチャンスは隠れているかもしれません。
(2) 証券会社のツールや情報を活用する
多くの証券会社では、投資家向けに様々な情報や分析ツールを提供しています。
スクリーニング機能は、「売上が〇%以上伸びている」「ROEが〇%以上」といった条件を指定して、それに合う銘柄を絞り込める便利な機能です。
初心者でも、条件を工夫することで成長株候補を見つけやすくなります。
銘柄ランキングは、値上がり率ランキング、出来高ランキングなどを見ることで、今注目されている銘柄を知る手がかりになります。
アナリストレポートは、証券会社のアナリストが個別銘柄や業界について分析したレポートも参考になります。
これらのツールを使いこなすことで、効率的に銘柄を探せます。
(3) 投資情報サイトや経済ニュースをチェックする
Yahoo!ファイナンスでは、個別銘柄の株価、業績、ニュースなどを手軽に調べられます。
「成長期待株」などの特集記事も参考になるでしょう。
会社四季報オンラインは、『会社四季報』のウェブ版で、企業の詳細なデータや業績予想、注目ポイントなどが分かります。
「最高益」「独自増額」といったキーワードに注目するのも良いでしょう。
日本経済新聞などの経済専門ニュースも、業界の動向や新しい技術の情報を得るのに役立ちます。
これらのサイトは、情報収集の強力な味方です。
(4) 『会社四季報』を読む
『会社四季報』は、日本に上場している全ての会社の業績や特徴、将来の見通しなどがまとめられた本で、3ヶ月に一度発行されます。
「株式投資のバイブル」とも呼ばれ、多くの投資家が参考にしています。
企業の特色や業績コメント欄から、成長の兆しがある会社を探すことができます。
じっくりと企業分析をしたい方にはおすすめです。



4.3 成長株投資で注意すべきリスクとは?
大きな成長が期待できる成長株投資ですが、良いことばかりではありません。
期待が大きい分、もしうまくいかなかった時の影響も大きくなる可能性があります。
どんなリスクがあるのかを事前に知っておくことで、冷静な判断ができるようになります。
(1) 株価の変動が大きいリスク
成長株は、市場の期待を一身に集めやすいため、株価が大きく上がりやすい反面、何か悪いニュースが出たり、期待ほど成長しなかったりすると、株価が大きく下がりやすい傾向があります。
市場全体の雰囲気が悪くなった時(経済不安など)にも、他の株よりも大きく値下がりすることがあります。
ハイリスク・ハイリターンな側面を持つことを理解しておきましょう。
(2) 期待通りに成長しないリスク
「将来はこうなるはず」という期待で株価が形成されているため、もし会社の業績が思ったように伸びなかったり、新しい技術の開発に失敗したりすると、投資家の期待が剥がれて株価が急落することがあります。
競争相手が現れて優位性が失われるなど、事業環境が変わるリスクも考えられます。
企業の成長ストーリーが崩れると、株価も影響を受けます。
(3) 配当金が少ない、または無いリスク
成長企業は、得た利益を株主への配当に回すよりも、さらなる成長のための投資(新しい工場を作る、研究開発を進めるなど)に使うことが多いです。
そのため、成長株は配当金が出ないか、出ても金額が少ない傾向があります。
配当金を目当てに投資する人には向いていないかもしれません。
インカムゲインよりもキャピタルゲインを重視する投資と言えます。
(4) 割高な株価で買ってしまうリスク
人気がある成長株は、将来への期待から、すでに株価が実力以上に高くなっている(割高になっている)ことがあります。
もしその期待が実現しなかった場合、株価が適正な水準まで大きく下がる可能性があります。
高値掴みには注意が必要です。
(5) 情報収集と判断の難しさ
新しい技術やビジネスモデルを持つ成長企業の場合、その将来性やリスクを正しく評価するのは専門家でも難しいことがあります。
情報が少なかったり、専門的すぎたりして、初心者には判断が難しいかもしれません。
十分な情報と分析力が求められます。



5. 【厳選】ミニ株(単元未満株)で買えるおすすめ成長株銘柄
このセクションでは、ミニ株(単元未満株)を利用して購入できる、将来の成長が期待される注目銘柄の具体例をいくつかご紹介します。1株から株主優待がもらえる可能性のある銘柄や、配当と成長の両方が期待できる銘柄についても触れていきますので、ミニ株での銘柄選びの参考にしてください。
5.1 今後の成長が期待できる注目銘柄例
ミニ株(単元未満株)の大きな魅力の一つは、通常はまとまった資金が必要になるような有名企業や、成長が期待される企業の株にも、少額から投資できる点です。
ここでは、特に将来性が見込まれるいくつかの銘柄を例として挙げ、なぜ注目されているのかを初心者にも分かりやすく解説します。
ここで紹介する銘柄は、あくまでも現時点での情報に基づいた参考例です。
投資判断はご自身の責任において行うようにしてください。
成長株とは、企業の売上や利益が今後大きく伸びることが期待される銘柄のことです。
ミニ株を利用すれば、こうしたミニ株 成長株への投資のハードルがぐっと下がります。
- 日本電信電話(NTT:9432)
- 事業内容: 日本最大の通信事業者です。 携帯電話(ドコモ)、固定電話、インターネット接続サービスなどを提供しています。 データセンター事業も幅広く展開しています。
- 成長性: 安定した経営基盤を持っています。 ここ最近ではデータセンターやクラウドサービス、AI関連技術への投資を積極的に進めています。 今後の成長が期待されるでしょう。 2025年度は増収増益を見込んでいます。
- ミニ株での魅力: 2023年に株式分割を行いました。 1株あたりの株価が下がり、さらに投資しやすくなっています。 SBI証券のS株デビュー人気銘柄ランキングでも1位でした。 配当も14期連続で増配しており、安定した収益も期待できるかもしれません。
- 株価参考: 約150.8円(2025年5月23日時点)。 1株から購入できるミニ株なら、約151円からNTTの株主になれる可能性があります。
- ソフトバンク(9434)
- 事業内容: NTTと並ぶ大手通信事業者です。 携帯電話サービス「ソフトバンク」やインターネットサービスなどを展開しています。 PayPayなどの金融事業も成長しています。
- 成長性: 通信事業を基盤としています。 AI戦略やフィンテック分野への注力により、持続的な成長を目指しています。 株式分割により個人投資家にも手が届きやすくなりました。
- ミニ株での魅力: 2024年9月末に1株を10株に分割しました。 これにより、最低投資金額が大幅に下がっています。 ミニ株でさらに少額から投資できるようになりました。
- 株価参考: 約216.5円(2025年5月24日時点での9434の株価を10分の1として概算)。 1株から購入できるミニ株なら、数百円から投資できる可能性があります。 実際の株価は変動しますのでご注意ください。
- レーザーテック(6920)
- 事業内容: 半導体マスク欠陥検査装置で世界トップシェアを誇る企業です。 特に最先端のEUVリソグラフィ技術に不可欠な検査装置で高い技術力を持っています。
- 成長性: AI、IoT、自動運転などの進展に伴い半導体需要は拡大しています。 特に先端半導体製造に不可欠な同社の装置は需要が高い状況が続くと予想されます。 2025年6月期も増収増益の会社予想です。
- ミニ株での魅力: 株価が高く、通常100株単位で購入するには数百万円以上の資金が必要です。 2025年5月24日時点で1株約14,210円、100株で約142万円です。 ミニ株なら1株から、つまり約1万4千円程度から投資できます。 成長著しい半導体関連企業の株主になるチャンスが広がります。
- 株価参考: 約14,210円(2025年5月24日時点)。
- キーエンス(6861)
- 事業内容: FAセンサーや計測制御機器の大手メーカーです。 高い営業利益率で知られています。
- 成長性: 世界的な工場の自動化・省人化の流れを背景にしています。 今後も安定した成長が期待されるでしょう。
- ミニ株での魅力: こちらも代表的な値がさ株です。 100株購入には数百万円が必要となります。 2025年5月23日時点で1株約61,330円、100株で約613万円です。 ミニ株なら1株から投資可能です。
- 株価参考: 約61,330円(2025年5月23日時点)。
- リクルートホールディングス(6098)
- 事業内容: 人材派遣、求人広告、販促メディアなど多岐にわたる事業を展開しています。
- 成長性: HRテクノロジー分野や海外展開に積極的です。 景気回復局面では人材関連事業の成長が期待されます。
- ミニ株での魅力: 株価は比較的高めです。 2025年5月21日時点で1株約8,446円、100株で約84万円です。 ミニ株なら1万円以下から投資できます。
- 株価参考: 約8,446円(2025年5月21日時点)。
ミニ株の大きな利点は、通常は高額な資金が必要となる優良株や成長が期待される株に、少額から手が届くようになることです。
NTTやソフトバンクのような企業は日常生活でも馴染み深く、事業内容を理解しやすいでしょう。
そのため、投資初心者の方が最初の一歩として選びやすいかもしれません。
レーザーテックやキーエンスのような企業は、特定の技術や市場で高い競争力を持っています。
長期的な成長が期待されるため、ミニ株で少しずつ買い増していく戦略と相性が良いでしょう。
これらの銘柄をミニ株で少しずつ保有することで、初心者の方でもポートフォリオの分散を図りやすくなります。
つまりミニ株は、単に「価格が安い株」を買うためだけのものではありません。
「良い株だけれど高くて手が出せなかった株」を少量から購入するための有効な手段なのです。
これにより、投資初心者の方が質の高い成長株投資を始めるための門戸が大きく開かれています。



5.2 1株でも株主優待がもらえる可能性のある銘柄
株式投資の楽しみの一つに「株主優待」があります。
多くは100株以上の保有が条件ですが、中には1株だけでも株主優待を提供してくれる企業があります。
ミニ株(単元未満株)でこれらの銘柄を購入すれば、少額の投資で株主優待を受けられる可能性があります。
ここでは、その具体例をいくつか紹介します。
株主優待の内容や条件は変更されることがあります。
必ず企業の公式発表や証券会社の情報で最新の内容を確認してください。
1株からもらえる優待は、割引券や自社製品の優待販売などが多い傾向にあります。
- 上新電機(8173)
- 優待内容の可能性: 以前は1株以上の株主に買物優待券(200円券×25枚=5,000円分)が贈呈されていました。 Joshin webショップでも利用可能でした。
- 注意点: 2025年5月5日付の企業発表によると、毎年9月30日現在の株主への優待券贈呈基準が変更されました。 「全株主様宛」から「100株以上の株主様宛」となりました。 このため、1株での優待獲得は以前と条件が異なる可能性があります。 最新情報を必ず確認してください。 株主優待は企業の経営判断で変更されるため、特に1株優待は条件が変わりやすいかもしれません。 投資家は常に最新情報を確認する習慣が大切です。
- ダイドーグループホールディングス(2590)
- 優待内容: 1株以上の保有で、自社グループ商品(飲料、ゼリーなど)の優待価格販売があります。
- 詳細: 株主向け通信誌で案内されます。 権利確定日は1月20日と7月20日です。 優待価格販売は、その企業の商品をよく利用する人にとっては実質的なメリットが大きいです。
- 三菱マテリアル(5711)
- 優待内容: 1株以上の保有で、自社グループの貴金属製品の優待価格販売があります。 また、グループ会社運営の観光坑道(佐渡金山など4施設)の無料利用も可能です。
- 詳細: 金・プラチナは1gあたり5円、銀は1kgあたり100円の購入・売却優待などがあります。 権利確定日は3月末日と9月末日です。 観光施設の無料利用は、旅行好きの方には魅力的な優待と言えるでしょう。
- 日本ケミファ(4539)
- 優待内容: 1株以上の保有で、自社ヘルスケア商品の優待セールが年2回あります。
- 詳細: 権利確定日は3月末日と9月末日です。 健康に関心のある方や、同社の製品を試してみたい方には良い機会となります。
他にも、ニップン(2001)やパソナグループ(2168)、デンカ(4061)などがあります。
テルモ(4543)、リコー(7752)、京セラ(6971)、ヤマダホールディングス(9831)なども1株から何らかの優待を受けられる可能性があるとされています。
ただし、これらの情報も常に最新のものを確認することが重要です。
株主優待は変更されたり、廃止されたりすることもありますので注意しましょう。



5.3 高配当も狙える?ミニ株で買える成長株
成長株投資は将来の値上がり益(キャピタルゲイン)を期待するのが一般的です。
しかし、中には成長しつつも安定的に配当を出してくれる企業もあります。
ミニ株(単元未満株)を使えば、こうした「成長性」と「高配当」の両方が期待できるかもしれない魅力的な銘柄にも、少額から投資することが可能です。
企業が得た利益の一部を株主に還元するものです。
ミニ株でも保有株数に応じて配当金を受け取ることができます。
- 三菱商事(8058)
- 事業内容: 日本を代表する大手総合商社です。 エネルギー、金属、機械、化学品、生活産業など幅広い分野で事業を展開しています。
- 成長性と配当: 資源価格の変動に業績が左右される面もあります。 しかし、多角的な事業展開で安定した収益基盤を持っています。 連続増配を続けており、2024年3月期で8期連続増配でした。 配当利回りも比較的高めです(2025年5月24日時点で3.75%)。 累進配当(減配せず配当を維持または増やす方針)を宣言している点も注目されます。
- ミニ株での魅力: SBI証券のS株デビュー人気銘柄ランキングで2位でした。 高配当銘柄としても人気があります。 株価は比較的高めですが、ミニ株なら1株から投資できます。
- 株価参考: 約2,927円(2025年5月24日時点)。
- 三井物産(8031)
- 事業内容: 三菱商事と並ぶ大手総合商社です。 金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、生活産業などグローバルに事業を展開しています。
- 成長性と配当: こちらも資源関連に強みを持ちつつ、多角化を進めています。 連続増配を継続しており、2026年3月期予想で6期連続増配となる見込みです。 配当利回りも高い水準です(2025年5月24日時点で3.89%)。 過去10年間で年平均12%の配当成長率を達成しています。
- ミニ株での魅力: 高い配当利回りと成長性を兼ね備えた銘柄として、ミニ株での分散投資先として検討できます。
- 株価参考: 約2,953.5円(2025年5月24日時点)。
- 日本郵船(9101)
- 事業内容: 大手海運会社です。 定期船、航空運送、物流、不定期専用船などの事業を展開しています。
- 成長性と配当: 海運市況に業績が影響されます。 しかし、世界経済の成長と共に需要拡大が期待される分野です。 配当利回りが非常に高い時期もありました(2025年5月24日時点で4.50%)。
- ミニ株での魅力: 高配当銘柄として注目されることが多いです。 ミニ株でポートフォリオの利回り向上を狙う際に候補となり得ます。
- 株価参考: 約5,219円(2025年5月24日時点)。
一般的に、成長株は利益を事業拡大に再投資するため配当が低い傾向があります。
逆に、高配当株は成熟企業で成長性が低い傾向があると言われます。
しかし、中には事業が成長段階にありながら、株主還元にも積極的な企業が存在します。
特に総合商社などは、多角的な事業ポートフォリオと安定したキャッシュフローを背景にしています。
成長投資と株主還元の両立を目指すケースが見られます。
ミニ株は、こうした「いいとこ取り」ができる可能性のある銘柄へのアクセスを容易にします。
1株からでも配当金は受け取れます。
そのため、少額で配当収入を得ながら、将来の値上がりも期待するという戦略が可能になります。
投資初心者は、ミニ株を通じて「値上がり益狙いの成長株」と「配当金狙いの高配当株」という二元論だけではありません。
その中間に位置する「成長もする高配当株」という選択肢も検討できます。
これは、よりバランスの取れたポートフォリオ構築に繋がる可能性があります。



6. ミニ株(単元未満株)で成長株を買うなら?おすすめ証券会社比較
ミニ株(単元未満株)で成長株投資を始めるには、まず証券会社の口座が必要です。しかし、ミニ株の取扱いや手数料、サービス内容は証券会社によって異なります。このセクションでは、証券会社を選ぶ際の比較ポイントや、主要ネット証券のミニ株サービスの特徴を解説します。ご自身に合った証券会社を見つけて、ミニ株 成長株投資の第一歩を踏み出しましょう。
6.1 証券会社選びの比較ポイント(手数料・取扱銘柄数・取引方法)
ミニ株(単元未満株)のサービスは、全ての証券会社が提供しているわけではありません。
また、提供していても手数料や取引ルールが異なります。
ここでは、証券会社を選ぶ際に特に注目したい3つのポイントを解説します。
(1) 手数料
ミニ株は少額で取引できるのが魅力です。
しかし、手数料が割高だと利益が圧迫されてしまう恐れがあります。
- 売買手数料
- 購入時(買付手数料)と売却時(売却手数料)にそれぞれかかる場合があります。
- ここ最近では、買付手数料無料の証券会社が増えています。
- SBI証券や楽天証券は売買手数料が無料です。
- マネックス証券は買付無料、売却は約定代金の0.55%(最低52円税込)です。
- auカブコム証券は通常約定代金の0.55%(最低52円税込)です。 ただし、プレミアム積立(プチ株)での買付は無料です。
- スプレッド
- 楽天証券の「かぶミニ®」でリアルタイム取引を行う場合、売買手数料は無料です。
- しかし、基準価格に対して一定のスプレッド(0.22%)が加減算された価格で取引されます。
- 最低手数料
- 手数料がかかる場合、「最低手数料〇〇円」という設定があるかも確認しましょう。
- 少額取引では、この最低手数料の影響が大きくなることがあります。
- NISA口座での手数料
- NISA口座での取引の場合、手数料が無料になる証券会社もあります。
- マネックス証券のワン株はNISA口座なら売買ともに実質無料です(売却手数料はキャッシュバック)。
- auカブコム証券のプチ株もNISA口座では手数料無料です。
(2) 取扱銘柄数
投資したい成長株が、その証券会社のミニ株サービスで取り扱われているかを確認する必要があります。
- 取扱範囲
- 証券会社によって、取り扱っている銘柄数が大きく異なります。
- SBI証券の「S株」は、東京証券取引所に上場するほぼ全ての銘柄が対象で、選択肢が非常に広いです。
- マネックス証券の「ワン株」も東証・名証の全銘柄が対象とされています。
- 楽天証券の「かぶミニ®」は証券会社が指定した銘柄です。 寄付取引約2,100銘柄、リアルタイム取引約780銘柄(2025年5月時点の情報)です。
- auカブコム証券の「プチ株®」は約3,200銘柄が買付可能です。
- 人気銘柄のカバー状況
- 自分が投資したいと考える有名企業や成長企業が対象になっているか、事前に確認しましょう。
(3) 取引方法(リアルタイム取引・注文方法など)
ミニ株の取引方法も証券会社によって異なります。
特に、リアルタイムで取引できるか、どのような注文方法が使えるかは重要です。
- リアルタイム取引
- 通常の株式取引のように、市場が開いている時間帯に株価を見ながら売買できるかという点です。
- 東証の取引時間は平日9:00-11:30、12:30-15:30です。
- 楽天証券の「かぶミニ®」は、主要ネット証券のミニ株サービスで唯一リアルタイム取引が可能です。
- SBI証券の「S株」、マネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株®」 は、リアルタイム取引ではありません。 1日に1回または複数回設定されたタイミングの株価で約定します。
- 注文方法
- 成行注文: 値段を指定せずに注文する方法。 ほとんどのミニ株サービスで基本となります。
- 指値注文: 売買したい価格を指定する注文方法。 楽天証券の「かぶミニ®」のリアルタイム取引では指値注文も可能です。
- SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券のミニ株では、基本的に指値注文はできません。
- 逆指値注文: ミニ株(単元未満株)では、どの証券会社でも逆指値注文はできません。
- 注文受付時間
- 24時間注文を受け付けている証券会社が多いです。 しかし、約定タイミングは限られます。
楽天証券のようにリアルタイム取引や指値注文ができると、投資家はより自分の狙った価格やタイミングで取引しやすくなります。
これにより、取引の自由度が高まります。
一方、SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券の方式は、取引のタイミングが固定されています。
そのため、初心者にとってはシンプルで分かりやすいかもしれません。
しかし、相場の急変時には対応しにくいデメリットがあります。
この方式は証券会社側のシステム負荷やオペレーションコストを抑えることにも繋がる可能性があります。
結果として手数料無料などの形で顧客に還元されていることも考えられます。
楽天証券のリアルタイム取引は自由度が高い反面、スプレッドという実質的なコストが発生します。
これは手数料無料の裏返しと見ることができます。
投資家は、自分が何を重視するかによって、最適な証券会社が変わってきます。
取引の自由度か、コストの低さやシンプルさか、よく考えて選びましょう。
例えば、デイトレードのような短期売買をミニ株でしたいアクティブな投資家は楽天証券が向いているかもしれません。
しかし、長期でコツコツ積み立てたい、手数料を極力抑えたいという初心者にはSBI証券なども有力な選択肢となります。
主要ネット証券ミニ株サービス比較
証券会社 | サービス名 | 買付手数料 | 売却手数料 | スプレッド (リアルタイム取引時) | 取扱銘柄数 (目安) | リアルタイム取引 | 指値注文 | ポイント利用 | その他特徴 |
SBI証券 | S株 | 無料 | 無料 | なし (約定方式による) | 東証全銘柄 | 不可 | 不可 | V/Ponta | 圧倒的な取扱銘柄数、NISA対応 |
楽天証券 | かぶミニ® | 無料 | 無料 | 0.22% | 約2,100銘柄(寄付) 約780銘柄(RT) | 可能 | 可能 (RT) | 楽天ポイント | 唯一リアルタイム・指値可、楽天経済圏との連携 |
マネックス証券 | ワン株 | 無料 | 0.55% (最低52円) | なし (約定方式による) | 東証・名証全銘柄 | 不可 | 不可 | マネックスP | NISA売買実質無料、貸株サービスあり |
auカブコム証券 | プチ株® | 0.55% (最低52円) ※1 | 0.55% (最低52円) | なし (約定方式による) | 約3,200銘柄 | 不可 | 不可 | Ponta | プレミアム積立で買付手数料無料、NISA手数料無料 |
注釈※1: プレミアム積立®(プチ株®)での買付手数料は無料。NISA口座での取引手数料も無料。



6.2 SBI証券(S株):取扱銘柄数と手数料の安さが魅力
SBI証券のミニ株(単元未満株)サービス「S株」について詳しく見ていきましょう。
特に、その豊富な取扱銘柄数と手数料の安さは、多くの投資初心者にとって大きな魅力となっています。
- S株の概要:
- SBI証券が提供する単元未満株取引サービスです。
- 1株から国内株式(ETF、REITなどを含む)の売買が可能です。
(1) S株の主な特徴
- 手数料
- 売買手数料が無料です。 これは大きなメリットで、少額取引を頻繁に行いたい場合でもコストを気にせず取引できます。
- 取扱銘柄数
- 東京証券取引所に上場しているほぼ全ての銘柄が取引可能です。 これにより、投資したい成長株を見つけやすい環境です。
- 取引時間・約定タイミング
- リアルタイム取引はできません。
- 注文時間に応じて、1日に複数回(前場始値、後場始値、終値)の約定タイミングが設けられています。
- 例えば、0:00~7:00の注文は当日の前場始値、7:00~10:30の注文は当日の後場始値で約定します。
- 注文方法
- 指値注文はできません。 成行注文のみとなります。
- ポイント利用
- VポイントやPontaポイントを使ってS株を購入できます(ポイント投資)。
- NISA対応
- NISA口座(成長投資枠)での取引も可能です。
- 積立買付
- S株の定期的な積立買付も設定可能です。
(2) S株のメリット・デメリット
- メリット
- 手数料が完全無料です。
- 取扱銘柄が非常に多いです。
- ポイント投資が可能です。
- NISA口座で利用可能です。
- 大手ネット証券の安心感があります。
- デメリット
- リアルタイム取引ができません。
- 指値注文ができません。
- 約定価格が読みにくいです。
手数料無料は、投資経験が浅く、まずは少額から試してみたい初心者にとって最大の魅力です。
リアルタイム性や指値注文ができない点は、頻繁に売買するトレーダーには不利かもしれません。
しかし、長期的な視点でコツコツと積み立てたい投資家にとっては、それほど大きな問題にならない場合があります。
幅広い銘柄から選びたい、ニッチな成長企業にも投資したいというニーズに応えられます。
VポイントやPontaポイントを貯めている人にとっては、現金を使わずに投資を始められる良い機会です。
SBI証券のS株は、特に「コストを抑えたい」「多くの銘柄から選びたい」「長期でじっくり取り組みたい」そして「ポイントを活用したい」と考える投資初心者にとって、非常にバランスの取れた有力な選択肢となります。
取引のタイミングにこだわりが少ない人には最適でしょう。



6.3 楽天証券(かぶミニ®):楽天ポイント活用とリアルタイム取引
楽天証券が提供するミニ株(単元未満株)サービス「かぶミニ®」。
楽天ポイントを使って投資できる手軽さに加え、主要ネット証券では珍しくリアルタイム取引にも対応している点が大きな特徴です。
- かぶミニ®の概要:
- 楽天証券が提供する単元未満株取引サービスで、1株から国内株式を購入できます。
- 2023年4月に開始された比較的新しいサービスです。
(1) かぶミニ®の主な特徴
- 手数料
- 売買手数料は無料です。
- ただし、リアルタイム取引(日中取引)の場合、約定価格にスプレッドが含まれます。 買付時は基準価格に0.22%上乗せ、売却時は0.22%下乗せされます。
- 寄付取引(前場寄付での取引)の場合はスプレッドはかかりません。
- 取扱銘柄数
- 楽天証券が指定する銘柄が対象です。
- 寄付取引対象は約2,100銘柄、リアルタイム取引対象は約780銘柄(2025年5月時点)とされています。 取扱銘柄は変動する可能性があります。
- 取引時間・約定タイミング
- リアルタイム取引が可能: 東京証券取引所の取引時間中(9:00~11:30、12:30~15:25)に、株価を見ながらリアルタイムで売買できます。
- 寄付取引も可能: 前日の17:00~翌8:45までの注文は、翌営業日の前場寄付で約定します。
- 注文方法
- リアルタイム取引では成行注文に加え、指値注文も可能です。 これは他の主要ネット証券のミニ株サービスにはない大きな特徴です。
- 寄付取引は成行注文のみです。
- ポイント利用
- 楽天ポイントを使って株を購入できます(ポイント投資)。 1ポイント1円として利用可能です。
- NISA対応
- NISA口座(成長投資枠)での取引も可能です。
- その他
- 楽天銀行との連携サービス「マネーブリッジ」の自動入出金(スイープ)に対応しています。 資金管理がしやすいです。
(2) かぶミニ®のメリット・デメリット
- メリット
- リアルタイム取引・指値注文が可能です。
- 売買手数料が無料です(リアルタイム取引にはスプレッドあり)。
- 楽天ポイントで投資できます。
- NISA口座で利用可能です。
- 楽天銀行との連携が便利です。
- デメリット
- リアルタイム取引にはスプレッドがかかります。
- 取扱銘柄数がSBI証券などに比べると少ないです。
- 寄付取引はリアルタイムではありません。
リアルタイム取引と指値注文の機能は、市場の動きを見ながら積極的に売買したい投資家にとって非常に価値があります。
また、特定の価格で約定させたいと考える投資家にも適しています。
楽天ポイントを頻繁に利用するユーザーにとっては、ポイントを投資に回せるため大きなインセンティブになります。
現金の持ち出しを抑えつつ投資を始められます。
寄付取引(スプレッドなし)とリアルタイム取引(スプレッドあり、自由度高)を選べるため、状況に応じて使い分けたい人にも良いでしょう。
楽天証券の「かぶミニ®」は、特に「取引のタイミングや価格にこだわりたい」「楽天ポイントを有効活用したい」そして「ある程度の取引コスト(スプレッド)を許容できる」アクティブな初心者や楽天経済圏のユーザーに適したサービスと言えます。
ミニ株 成長株をより柔軟に取引したいニーズに応えます。



6.4 その他の主要ネット証券の特徴
SBI証券、楽天証券以外にも、ミニ株(単元未満株)サービスを提供している主要なネット証券があります。
ここでは、マネックス証券とauカブコム証券のサービスについて、その特徴を簡潔に紹介します。
(1) マネックス証券(ワン株)
マネックス証券の「ワン株」は、買付手数料が無料である点が特徴です。
- 手数料
- 買付手数料は無料です。
- 売却手数料は約定代金の0.55%(税込、最低手数料52円税込) がかかります。
- NISA口座での取引は、売買ともに実質無料(売却手数料はキャッシュバック形式)です。
- 取扱銘柄数
- 東京証券取引所、名古屋証券取引所に上場するほぼ全ての銘柄が対象です。
- 取引時間・約定タイミング
- リアルタイム取引はできません。
- 当日午前11時30分までの注文が、原則としてその後場の始値で約定します。
- 注文方法
- 指値注文はできません。 成行注文のみとなります。
- ポイント利用
- マネックスポイントを利用できます。
- その他
- 1株から貸株サービスを利用でき、貸株金利を得られる可能性があります。
マネックス証券の「ワン株」は、買付時のコストを抑えたい人に適しています。
NISA口座で手数料無料で取引したい人や、貸株サービスにも興味がある人にも良いでしょう。
売却時には手数料がかかる点と、リアルタイム取引ができない点を理解しておく必要があります。
(2) auカブコム証券(プチ株®)
auカブコム証券の「プチ株®」は、Pontaポイントを利用できたり、積立買付サービスが充実している点が特徴です。
- 手数料
- 通常の売買手数料は約定代金の0.55%(税込、最低手数料52円税込) です。
- 「プレミアム積立®(プチ株®)」を利用した買付の場合、手数料は無料になります。
- NISA口座での取引手数料は無料です。
- 取扱銘柄数
- 約3,200銘柄が買付可能です。
- 取引時間・約定タイミング
- リアルタイム取引はできません。
- 注文時間に応じて、前場始値または後場始値で約定します。
- 例えば、前日23:01~当日10:00までの注文は、当日の後場始値で約定します。
- 注文方法
- 指値注文はできません。 成行注文のみとなります。
- ポイント利用
- Pontaポイントをプチ株の購入に利用できます。
- その他
- 「プレミアム積立®(プチ株®)」では、毎月500円以上1円単位で金額指定積立が可能です。
auカブコム証券の「プチ株®」は、Pontaポイントを活用したい人に特に向いています。
毎月コツコツと手数料無料で積立投資をしたい人や、NISA口座で手数料無料で取引したい人にも良いでしょう。
通常の都度売買では手数料がかかる点に注意が必要です。



7. ミニ株(単元未満株)で成長株投資を始めるステップ
ミニ株(単元未満株)で成長株投資を始めるのは、実はとても簡単です。証券会社の口座を開設し、投資したい銘柄を選んで注文するだけ。このセクションでは、株式投資が初めての方でもスムーズにスタートできるよう、具体的なステップを分かりやすく解説します。新NISAの活用法もご紹介しますので、お得に賢く投資を始めましょう。
7.1 証券会社の口座を開設する
ミニ株(単元未満株)で成長株投資を始めるための最初のステップは、証券会社の口座を開設することです。
難しそうに感じるかもしれませんが、最近はオンラインで手軽に申し込めるようになっています。
(1) 口座開設の流れ(一般的なステップ)
証券会社の口座開設は、おおむね以下の流れで進みます。
- 証券会社を選ぶ
- 前のセクション「6. おすすめ証券会社比較」を参考に、自分に合った証券会社を選びましょう。
- オンラインで申込み
- 選んだ証券会社のウェブサイトから口座開設を申し込みます。
- 氏名、住所、連絡先などの個人情報を入力します。
- 本人確認書類の提出
- 運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を、ウェブサイトへのアップロードや郵送で提出します。
- スマートフォンでの撮影による提出に対応している証券会社も多いです。
- マイナンバーの提出
- マイナンバーカードまたは通知カードのコピーなどを提出します。
- 審査
- 証券会社による審査が行われます。
- 口座開設完了・通知
- 審査に通ると口座開設が完了します。 IDやパスワードなどが郵送またはメールで通知されます。
(2) 必要書類など
口座開設には、一般的に以下のものが必要です。
事前に準備しておくとスムーズです。
- 本人確認書類
- 運転免許証
- マイナンバーカード(個人番号カード)
- 健康保険証
- パスポート など(証券会社により異なります)
- マイナンバー確認書類
- マイナンバーカード
- 通知カード
- マイナンバー記載の住民票 など
- 銀行口座
- 株式の購入代金の入金や、配当金・売却代金の受取に使う銀行口座の情報が必要です。
多くのネット証券では、口座開設手続きの大部分がオンラインで完結します。
スマートフォンでの本人確認書類アップロードなど、手続きが簡素化されています。
審査に多少時間はかかりますが、以前に比べて口座開設までの期間は短縮される傾向にあります。
「証券口座の開設は面倒で難しそう」というイメージは過去のものになりつつあります。
特にミニ株を始めたい初心者にとって、この手軽さは大きな後押しとなるでしょう。



7.2 投資したい成長株銘柄を選ぶ
証券口座が開設できたら、いよいよ投資する銘柄を選びます。
成長株といっても様々な企業があります。
初心者のうちは、どのように選べば良いのでしょうか。
(1) 自分の興味関心から探す
株式投資の銘柄選びで大切なのは、まず自分が興味を持てる企業、応援したいと思える企業を見つけることです。
- 身近な商品やサービス
- 普段使っている商品やサービスを提供している会社を調べてみましょう。
- 例えば、好きな食品メーカー、よく利用するお店、話題のゲームやアプリを作っている会社などです。
- 成長を感じる分野
- これから伸びそうだと感じる業界や技術に関連する企業も良いでしょう。
- AI、環境技術、ヘルスケアなど、将来性のあるテーマから探すのも一つの方法です。
- 企業の情報を調べる
- 企業のウェブサイトで事業内容や業績を確認しましょう。 ニュース記事を読んだりして、どんな会社なのか理解を深めることも有効です。
(2) 少額で試してみる
ミニ株(単元未満株)の最大のメリットは、少額から投資できることです。
このメリットを活かしましょう。
- お試し投資
- 気になる銘柄をいくつかピックアップしたら、まずは1株ずつ買ってみるのも良い方法です。
- 実際に株主になることで、その企業への関心が一層高まります。 経済ニュースなども自分事として捉えやすくなるでしょう。
- 損失リスクの低減
- 万が一、株価が下がっても、少額投資なら損失も限定的です。 失敗を恐れずに経験を積むことができます。
自分が興味のある企業や好きな商品・サービスを提供している企業に投資することは、継続的な関心を持ちやすいです。
情報収集のモチベーションにも繋がります。
ただし、「好き」という感情だけで投資するのは危険な場合もあります。
「応援したい企業」であっても、その企業の業績や将来の成長性を客観的に評価することが重要です。
ミニ株は、この「好き」と「成長性評価」のバランスを学ぶための絶好の練習場となります。
少額で試しながら、自分の投資判断が正しかったか、どのような情報を見ればよかったのかを振り返ることができます。
銘柄選びは、機械的な分析だけではありません。
自分自身の興味や価値観も反映させることで、より主体的で楽しい投資体験に繋がります。
ミニ株は、その第一歩を安全に踏み出すための優れたツールです。



7.3 実際に注文(買付)を行う
投資したい銘柄が決まったら、いよいよ株の注文(買付)です。
証券会社の取引画面は最初は戸惑うかもしれませんが、基本的な操作は難しくありません。
(1) 注文方法の基本(成行注文などミニ株で可能な方法)
ミニ株(単元未満株)の注文は、通常の単元株取引と比べてシンプルな場合が多いです。
- 銘柄検索
- 証券会社の取引ツールで、購入したい銘柄のコードまたは企業名を入力して検索します。
- 注文画面へ
- 銘柄情報ページから「買付」などのボタンを選び、注文画面に進みます。
- 株数を入力
- 購入したい株数を入力します。 ミニ株なので、1株から指定できます。
- 注文の種類
- 成行(なりゆき)注文: ほとんどのミニ株サービスでは、この成行注文が基本です。 価格を指定せず、「いくらでもいいから買いたい」という注文方法です。 約定は、証券会社が定めるタイミングの市場価格で行われます。
- 指値(さしね)注文: 「〇〇円で買いたい」と価格を指定する注文方法です。 楽天証券の「かぶミニ®」のリアルタイム取引など、一部のサービスでのみ可能です。
- 預り区分
- 「特定口座(源泉徴収あり/なし)」か「一般口座」かを選択します。 NISA口座を利用する場合は「NISA預り」などを選びます。 初心者は「特定口座(源泉徴収あり)」が税金の手間が省けるため、分かりやすいでしょう。
- 注文内容の確認・実行
- 注文内容をしっかり確認し、取引パスワードなどを入力して注文を確定します。
(2) 注文時の注意点
ミニ株の注文時には、いくつか注意しておきたい点があります。
- 約定タイミング
- リアルタイム取引でない場合、注文が成立する(約定する)のは、証券会社が定めた特定の時間になります。 注文を出した瞬間の株価で買えるわけではないことを理解しておきましょう。
- 約定価格の変動
- 成行注文の場合、約定するまで正確な購入価格は分かりません。 市場の状況によっては、想定価格と実際の約定価格が多少異なる可能性があります。
- 注文の有効期限
- 多くのミニ株注文は「当日限り有効」など、有効期限が設定されています。 約定しなかった場合は再度注文を出す必要があります。
- 手数料の確認
- 注文確認画面などで、手数料がいくらかかるのかを改めて確認しましょう。
ミニ株の注文方法は成行が中心で、初心者にはシンプルで分かりやすいです。
しかし、指値注文ができない場合が多いため、価格変動リスクを直接コントロールしにくいという側面があります。
約定タイミングが固定されていると、注文時から約定時までの間に市場が大きく変動した場合、不利な価格で約定するリスクがあります。
これらのリスクは短期的な価格変動に敏感な場合に顕著になります。
NISAを活用した長期投資を前提とすれば、多少の約定価格のブレは長期的なリターンの中では吸収されやすくなります。
また、NISAの非課税メリットは、コスト意識を高める上でも重要です。
ミニ株の注文は手軽ですが、その仕組みを理解しておくことが失敗を避けるために重要です。
長期的な視点とNISAの活用は、ミニ株投資のデメリットを補い、メリットを最大限に活かす鍵となります。



7.4 新NISAを賢く活用するコツ
2024年から始まった新NISA(新しいNISA)は、個人の資産形成を応援する非常にお得な制度です。
ミニ株(単元未満株)で成長株投資を始めるなら、この新NISAを賢く活用しない手はありません。
(1) 「成長投資枠」とは?
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠があります。
ミニ株(単元未満株)の取引に主に利用するのは「成長投資枠」です。
- 成長投資枠の概要
- 年間240万円まで投資できます。
- 上場株式(国内株・外国株)、投資信託、ETFなど幅広い商品に投資可能です。 ミニ株もこの枠で購入できます。
- 非課税保有限度額(生涯投資枠)は、つみたて投資枠と合わせて全体で1,800万円です。 そのうち成長投資枠は1,200万円までです。
- 投資で得た利益(値上がり益や配当金)が非課税になります。
- 非課税保有期間は無期限です。
(2) ミニ株での活用法とメリット
新NISAの成長投資枠でミニ株に投資するメリットは大きいです。
- 非課税メリット
- ミニ株で得た値上がり益や配当金に税金(通常約20%)がかかりません。 少額投資でも、この差は長期的に見ると大きな違いになります。
- 年間投資枠の有効活用
- 成長投資枠は年間240万円と大きいですが、ミニ株なら少額からなので枠を使いやすいです。 枠を余らせてしまう心配が少ないでしょう。
- 複数の成長株に分散投資しながら、枠を計画的に使っていくことができます。
- 長期投資との相性
- 非課税期間が無期限なので、ミニ株でコツコツと成長株を買い増す戦略と非常に相性が良いです。 長期的に資産を育てるのに向いています。
(3) ポートフォリオへの組み込み方
新NISAの成長投資枠を使って、ミニ株で自分なりのポートフォリオを組んでみましょう。
- 少額分散投資
- 気になる成長株を複数選び、それぞれミニ株で少しずつ購入します。
- 例えば、1銘柄数千円~数万円程度で、複数の業界の株を持つことでリスク分散が図れます。
- 「コア・サテライト戦略」のサテライト部分として
- 安定的な投資信託などを「コア(中心)」とします。 ミニ株で個別成長株を「サテライト(衛星)」として組み合わせる方法も考えられます。
- 自分だけのオリジナルファンド作り
- ミニ株を活用すれば、既存の投資信託にはないポートフォリオを作ることも可能です。 自分の興味やテーマに合わせた独自の銘柄組み合わせができます。
ミニ株の「少額投資」「分散投資の容易さ」「高額銘柄へのアクセス」というメリット。
これに新NISAの「非課税(利益・配当)」「無期限」「年間投資枠の柔軟性」というメリットが加わります。
ミニ株の「少額でコツコツ」という性質が、NISAの「長期で非課税」というメリットと完璧に噛み合います。
初心者がリスクを抑えながら非課税の恩恵を最大限に受けるには理想的な組み合わせです。
これにより、投資初心者が「税金を気にせず」「少額から」「自分の好きな成長株に」「長期的に」投資するという、理想的な投資スタイルを実践しやすくなります。
新NISAの登場は、ミニ株投資の魅力を格段に高めました。
特にミニ株 成長株投資を考えている初心者にとって、新NISAの成長投資枠は必ず活用すべき制度です。
資産形成の強力な追い風となるでしょう。



8. まとめ:ミニ株を活用して、コツコツ成長株投資を始めよう
ここまで、ミニ株(単元未満株)で成長株に投資する魅力やメリット・デメリットを解説しました。
銘柄の選び方、おすすめの証券会社、そして新NISAの活用法についてもご紹介してきました。
株式投資と聞くと、「まとまったお金が必要そう」「難しそう」といったイメージを持つかもしれません。
しかし、ミニ株を利用すれば、数百円や数千円といった少額からでも、将来有望な成長企業の株主になることができます。
例えば、普段使っているサービスを提供している身近な企業があります。
また、ニュースで話題の最先端技術を持つ企業など、応援したいと思う会社の株を1株から購入できるのです。
これにより、投資へのハードルはぐっと下がります。
株式投資を「自分ごと」として体験しながら学んでいくことができるでしょう。
確かに、ミニ株にはリアルタイムで取引できなかったり、手数料が割高になる場合があるといった注意点もあります。
しかし、SBI証券や楽天証券のように手数料が無料の証券会社を選びましょう。
新NISAの成長投資枠を活用して非課税で運用したりすることで、これらのデメリットをカバーできます。
メリットを最大限に活かすことが可能です。
特に、ミニ株 成長株という組み合わせは、将来の資産形成を目指す初心者にとって、非常に有効な手段の一つと言えるでしょう。
少額から分散投資を始め、リスクを抑えながら、じっくりと資産を育てていくことができます。
ミニ株は、そんな堅実な投資スタイルを実現するための第一歩を、力強くサポートしてくれます。
この記事が、あなたが株式投資の世界へ踏み出すきっかけとなれば幸いです。
ミニ株を活用した成長株投資で、コツコツと未来のための資産を築いていくための一助となれば嬉しいです。
さあ、まずは気になる証券会社で口座を開設し、小さな一歩から始めてみませんか。



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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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