1. ミニ株は土日でも取引できる?結論と概要
ミニ株の週末取引について、皆さんが一番知りたい結論をまずお伝えします。そして、この記事を読むことでどんな疑問がスッキリ解決するのか、その全体像を分かりやすくご紹介しますね。
株式投資を始めたばかりの方、特に「ミニ株」という言葉を耳にして、「これなら自分にもできるかも。」と興味を持った方も多いのではないでしょうか。
少額から始められるミニ株は、投資の第一歩としてとても魅力的です。
そんなミニ株ですが、「平日は忙しくてなかなか取引できないなあ。」「土日でも取引できるのかな。」と疑問に思う方もいるかもしれません。
この記事では、そんなあなたの疑問にズバリお答えします。
1.1 週末取引の可否をひと目でチェック
ミニ株は土日でも取引できる? この疑問に対する答えを、まず最初にお伝えします。
結論から言うと、一般的に株式市場が閉まっている土曜日や日曜日には、ミニ株をリアルタイムで「取引する」つまり売買を成立させることはできません。
株式市場は、平日の決まった時間にしか開いていないからです。
でも、安心してください。
多くの証券会社では、株式市場が閉まっている土曜日や日曜日であっても、ミニ株の「注文」を出すことができます。
これは「予約注文」という仕組みを利用するものです。
つまり、週末に「この株を買いたいな。」「この株を売りたいな。」と思ったら、その注文を証券会社のシステムに入力しておくことができるのです。
そして、その注文は、次に株式市場が開く日(通常は月曜日)に、証券会社が市場に取り次いでくれて、取引が成立するという流れになります。
「ミニ株は土日でも取引できる?」という疑問は、株式投資を始めたばかりの方がよく抱くものです。
この点を最初にしっかり押さえておけば、週末の過ごし方も変わってくるかもしれませんね。
この記事では、この「週末の予約注文」について、もっと詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
1.2 この記事で解決できる疑問
この記事を最後まで読んでいただければ、ミニ株の週末注文に関する様々な疑問がスッキリ解決するはずです。
具体的には、以下のような疑問にお答えしていきます。
- ミニ株ってそもそも何?普通の株とどう違うの?
- 少額で買えるって本当?
- どんなメリットがあるの?
- 土日にミニ株の注文を出すって、具体的にどういうこと?
- 本当に注文できるの?
- どんな仕組みで取引が成立するの?
- 週末に注文すると、いつ、どんな値段で買えるの?(売れるの?)
- 土曜日に見た株価で買えるわけじゃないの?
- 値段はどうやって決まるの?
- 週末に注文を出すメリットや気をつけることは?
- どんな人に向いているの?
- リスクはあるの?どうすればいい?
- もし土日にどうしても「取引」そのものをしたい場合、他に方法はあるの?
- ミニ株以外にも選択肢はある?
- 結局のところ、ミニ株は土日でも取引できるの?という疑問のすべてを解消します。
これらの疑問を一つひとつ丁寧に解説していくことで、あなたがミニ株の週末注文について深く理解し、安心して投資を始められるようになることを目指しています。
特に、株式投資が初めての方や、まだ経験が浅い方にも分かりやすいように、専門用語はできるだけ避け、具体的な例を交えながら説明を進めていきますので、どうぞリラックスして読み進めてください。
この記事が、あなたの株式投資ライフを豊かにする一助となれば幸いです。
2. ミニ株取引の基本と土日注文の仕組み
この章では、ミニ株の基本的な知識と、土日に注文した場合にそれがどのように成立するのか(予約約定の仕組み)について、株式市場のルールと合わせて分かりやすく解説します。週末の注文が気になるあなたは、まずここをしっかり理解しておきましょう。
ミニ株の週末注文について理解を深めるためには、まず「ミニ株とは何か」「株式市場はいつ開いているのか」そして「週末の注文がどうやって成立するのか」という基本的な知識を押さえておくことが大切です。
これらの基本をしっかり理解することで、週末注文のメリットやデメリット、さらにはリスク管理の方法もスムーズに頭に入ってくるでしょう。
中学生にも分かるように、一つひとつ丁寧に解説していきますね。
2.1 単元未満株(ミニ株)とは
ミニ株の週末注文について考える前に、そもそも「ミニ株」とは何か、その正体を知っておきましょう。この知識は、あなたが賢く投資を始めるための第一歩です。
単元未満株(ミニ株)とは、通常の株式取引の単位に満たない株数のことを指します。
日本の多くの株式市場では、通常、株式は100株を1つの単位(これを「単元」と言います)として取引されています。
例えば、ある会社の株価が1株2,000円だった場合、単元株で買おうとすると最低でも2,000円×100株=20万円の資金が必要になります。
これは、投資を始めたばかりの方にとっては、少しハードルが高い金額かもしれません。
そこで登場するのが「単元未満株」、通称「ミニ株」です。
ミニ株は、この100株という単元に満たない、例えば1株から99株といった少ない株数から購入できる株式のことを言います。
証券会社によっては、「S株(SBI証券)」、「かぶミニ®(楽天証券)」、「ワン株(マネックス証券)」、「プチ株®(auカブコム証券)」など、独自のサービス名で提供されています。
この記事では、これらの「単元未満株」と「ミニ株」を同じものとして扱います。
ただし、「株式ミニ投資(株式を10分の1の単位で取引する制度)」とは異なるものなので、その点は覚えておいてください。
ミニ株の魅力は、なんといっても少額から投資を始められることです。
1株から購入できるため、数百円や数千円といったお小遣い程度の金額からでも、誰もが知っている有名企業の株主になるチャンスがあります。
例えば、1株が数万円するような人気の高い企業の株でも、ミニ株なら1株だけ買うことができるので、手が届きやすくなります。
日本電信電話(NTT)のように、株式分割によって1株あたりの価格が下がり、さらに投資しやすくなった銘柄もあります。
また、ミニ株には他にも初心者に嬉しい特徴があります。
- 分散投資がしやすい
- 少額で多くの種類の株に投資できるため、リスクを抑えやすくなります。
- 例えば、5万円の資金があっても、単元株だと1つの銘柄しか買えないかもしれませんが、ミニ株なら複数の異なる業種の会社の株を買うことができます。
- これにより、もし1つの会社の株価が下がっても、他の会社の株価が上がることで、全体の損失を小さくできる可能性があります。
- お試し買いに便利
- 「この会社の将来性が気になるけど、いきなり大きな金額を投資するのは不安だな。」という時に、まず1株だけ買ってみて、その会社の株価の動きを観察したり、企業情報に触れたりするのに便利です。
- 実際に株主になることで、その企業に対する関心も深まるでしょう。
このように、ミニ株は投資初心者にとって、株式投資の世界への扉を開く、とてもフレンドリーな仕組みと言えます。
少ない資金で始められ、リスクを抑えながら経験を積むことができるので、「株式投資は難しそう、お金がたくさん必要そう。」と思っていた方も、ミニ株なら気軽にチャレンジできるのではないでしょうか。



2.2 株式市場の休業日と公式取引時間
ミニ株の週末注文の仕組みを理解する上で欠かせないのが、「株式市場がいつお休みで、いつ取引できるのか」という知識です。これを知っておけば、「なぜ土日に注文してもすぐに取引できないの?」という疑問も解消されます。
株式市場(証券取引所)は、実は毎日開いているわけではありません。
私たちがお休みの日曜日や祝日には、株式市場もお休みになります。
具体的に、日本の主な株式市場である東京証券取引所(東証)の休業日は以下の通りです。
- 土曜日
- 日曜日
- 国民の祝日
- 年末年始(通常、12月31日から1月3日まで)
例えば、2025年の場合、元日(1月1日)はもちろん、成人の日(1月13日)、建国記念の日(2月11日)、春分の日(3月20日)なども休業日となります。
詳しい休業日は、日本取引所グループ(JPX)のウェブサイトで確認できますので、大型連休前などには一度チェックしておくと良いでしょう。
では、株式市場が開いているのはいつなのでしょうか。
東証の公式な取引時間は、平日に限られています。
そして、1日の中でも取引できる時間が決まっています。
- 前場(ぜんば):午前9時00分 ~ 午前11時30分
- 後場(ごば):午後0時30分 ~ 午後3時30分
午前中の取引時間を「前場」、午後の取引時間を「後場」と呼びます。
そして、午前11時30分から午後0時30分までの1時間は「お昼休み」となり、この間は取引が行われません。
この取引時間内に、株の買い注文と売り注文が合致することで、実際の売買(これを「約定(やくじょう)」と言います)が成立します。
つまり、あなたがミニ株を買ったり売ったりする実際の取引は、この平日の限られた時間内に行われるということです。
この基本ルールがあるからこそ、土曜日や日曜日に出した注文は「予約」という形になり、次に市場が開く平日の朝まで待つことになるわけです。
この市場の開閉時間をしっかり頭に入れておくことが、週末注文を理解するための重要なポイントになります。
ちなみに、アメリカなど海外の株式市場は、日本とは取引時間や休業日が異なります。
例えば、アメリカの市場は日本時間の夜から早朝にかけて開いているため、日本の投資家にとっては日中の仕事が終わった後に取引しやすいという側面もあります。



2.3 「予約約定」—土日注文が成立するタイミング
「土日にミニ株の注文を出したら、それはいつ、どのようにして取引が成立するの?」この疑問にお答えするのが、「予約約定」の仕組みです。このポイントを理解すれば、週末注文のメリットや注意点もより深く分かります。
「予約約定(よやくやくじょう)」とは、株式市場が閉まっている土日や祝日、または平日の取引時間外に株式の注文を出した場合、その注文がすぐには成立(約定)せず、証券会社が一時的に注文を預かり、次に市場が開くタイミング(通常は翌営業日の朝など)で、その時の市場価格に基づいて取引を成立させる仕組みのことを言います。
例えるなら、人気のお店の新商品を、開店前に予約しておくようなイメージです。
あなたは「買いたい」という意思を事前に伝えておきますが、実際に商品を手に入れられる(取引が成立する)のは、お店が開いてから(市場が開いてから)ということになります。
ここで非常に大切なポイントがあります。
それは、あなたが週末に注文を出した時点の株価と、実際に約定する株価は異なる可能性があるということです。
多くの証券会社では、週末に出されたミニ株の注文は、翌営業日の市場が開いた後につく最初の値段(これを「始値(はじめね)」と言います)や、証券会社が定める特定の時間帯の価格で約定するのが一般的です。
例えば、土曜日に「A社の株価が1株500円だから買おう。」と思って注文しても、月曜日の朝、市場が開いたときのA社の始値が510円になっていれば510円で約定しますし、逆に490円になっていれば490円で約定することになります。
この価格の変動は、週末の間に世界経済の状況が変わったり、その会社に関する新しいニュースが出たりすることで起こりえます。
この「注文時の価格と約定時の価格が異なる可能性がある」という点は、週末注文をする上で必ず理解しておかなければならない最も重要な注意点の一つです。
この価格差によって、思ったより高く買ってしまうリスクもあれば、逆に思ったより安く買えるチャンスもあるわけです。
(1) 約定スケジュールの具体例
では、実際に週末にミニ株の注文を出した場合、どのようなスケジュールで約定するのか、具体的な例と主要な証券会社のケースを見ていきましょう。
これにより、「予約約定」のイメージがよりはっきりとつかめるはずです。
一般的なシナリオ例:
- 土曜日の午後:Aさんは、ニュースで見て気になった「株式会社キラキラ」の株をミニ株で10株買いたいと思いました。その時、証券会社のアプリで見た「株式会社キラキラ」の株価は1株500円でした。
- 注文:Aさんは、証券会社のウェブサイト(またはスマホアプリ)から、「株式会社キラキラ」のミニ株を10株、買いの「予約注文」を出しました。
- 受付:証券会社は、このAさんの注文を「予約」として受け付けました。この時点ではまだ取引は成立していません。
- 翌営業日(月曜日)の朝:株式市場が午前9時に開きました。
- 約定:「株式会社キラキラ」の株の、月曜日の市場で最初についた値段(始値)が1株505円だったとします。この場合、Aさんの買い注文は、1株505円で10株成立(約定)します。Aさんの口座からは、505円×10株=5,050円(と手数料がかかる場合はその分)が引き落とされます。
- もし株価が下がっていたら:もし月曜日の始値が1株495円だったら、Aさんの注文は1株495円で成立します。
このように、週末に見た株価はあくまで参考であり、実際に約定するのは翌営業日の市場価格となることを覚えておきましょう。
主要ネット証券のミニ株サービスの約定タイミング(週末に注文した場合):
- SBI証券:「S株」
- 週末や祝日に出したS株の注文は、原則として翌営業日の前場(午前中の取引)の始値で約定します。
- SBI証券のS株は、注文を出す時間帯によって、当日の後場の終値で約定したり、翌営業日の前場の始値で約定したりと、約定タイミングが細かく設定されていますが、土日に注文した場合はこの翌営業日前場始値が基本となります。
- 楽天証券:「かぶミニ®」(寄付取引の場合)
- 楽天証券のかぶミニ®で週末に注文する場合、これは「寄付取引(よりつきとりひき)」という扱いになり、翌営業日の前場の始値で約定します。
- 注文の受付時間は、翌営業日の午前8時45分までとなっています。
- マネックス証券:「ワン株」
- マネックス証券のワン株の場合、土曜日、日曜日、祝日などの非営業日に出した注文は、翌営業日の後場(午後の取引)の始値で約定します。
- auカブコム証券:「プチ株®」
- auカブコム証券のプチ株®も、土曜日や日曜日に出した注文は、翌営業日の後場の始値で約定するルールになっています。
このように、証券会社によって、またサービスによって、週末に出した注文が約定するタイミング(前場の始値なのか、後場の始値なのかなど)が異なる場合があります。
ご自身が利用する証券会社のルールを事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
この約定タイミングの違いが、わずかですが投資戦略に影響を与えることもありますので、注意しましょう。
(2) リアルタイム取引との違い
週末の「予約約定」と、平日の市場が開いている時間に行う「リアルタイム取引」は、何が違うのでしょうか。この違いを理解することは、あなたの投資戦略を立てる上でとても役立ちます。
リアルタイム取引とは:
- 取引時間:株式市場が開いている平日(午前9時~11時30分、午後0時30分~3時30分)に行われます。
- 約定のタイミング:注文を出すと、ほぼその瞬間の市場価格で取引が成立します。もし「指値注文(この値段で買いたい/売りたいと価格を指定する注文)」であれば、株価がその指定した価格に達した時点で成立します。
- 価格の把握:株価の動きを画面で見ながら、「今だ。」というタイミングを計って売買することができます。つまり、いくらで約定するかの見通しが立てやすいのが特徴です。
予約約定(週末注文の場合)とは:
- 注文時間:株式市場が閉まっている土日や祝日、平日の取引時間外に注文を出します。
- 約定のタイミング:実際に取引が成立するのは、翌営業日の市場が開いてから、証券会社が定める特定のタイミング(例えば前場の始値や後場の始値など)になります。
- 価格の把握:注文した時点では、いくらで約定するかが確定しません。翌営業日の市場が開いてみないと、実際の約定価格は分からないのです。これがリアルタイム取引との最も大きな違いであり、注意点でもあります。
主要ネット証券のミニ株サービスとリアルタイム取引:
一般的に、多くの証券会社のミニ株(単元未満株)サービスでは、リアルタイムでの取引や、価格を指定する指値注文はできないことが多いです。
例えば、SBI証券の「S株」、マネックス証券の「ワン株」、auカブコム証券の「プチ株®」 は、基本的にこの予約約定の形式をとり、平日の取引時間中であっても、注文から約定までにタイムラグが生じたり、特定のタイミング(例えば午前中の注文なら後場の始値で約定など)で約定したりする仕組みになっています。
これらのサービスでは、リアルタイム取引や指値注文はできません。
しかし、ここで注目したいのが楽天証券の「かぶミニ®」です。
「かぶミニ®」は、主要なネット証券のミニ株サービスの中で、平日の取引時間中であればリアルタイム取引が可能という大きな特徴を持っています。
さらに、指値注文も利用できます。
これは、市場の動きを見ながら積極的にミニ株を売買したいと考える投資家にとっては、非常に魅力的なポイントと言えるでしょう。
ただし、楽天証券の「かぶミニ®」であっても、土日に注文を出す場合は、他の証券会社と同様に予約約定(寄付取引)となり、翌営業日の前場の始値で約定することになります。
この点は誤解しないようにしましょう。
このように、リアルタイム取引ができるかどうかは、証券会社やミニ株サービスによって異なります。
ご自身の投資スタイル(じっくり時間をかけて注文したいのか、市場の動きを見ながら機動的に取引したいのか)に合わせて、サービスを選ぶことが大切です。



3. 土日にミニ株を動かす3つの方法
この章では、土日にミニ株の注文をしたいと考えたときに、具体的にどのような方法があるのかを3つご紹介します。証券会社の予約注文から、少し進んだ取引方法まで、あなたのスタイルに合ったやり方を見つけましょう。週末の時間を有効活用して、投資の一歩を踏み出してみませんか。
「平日は忙しいから、週末にミニ株の取引に関することをしたい。」そう考える方は多いでしょう。
ここでは、そんなあなたが土日にミニ株を「動かす」ための具体的な方法を3つご紹介します。
最も一般的な証券会社の予約注文の活用法から、少し視野を広げた代替的な市場の利用まで、それぞれの特徴を理解して、ご自身に合った方法を見つけてみましょう。
3.1 証券会社の週末予約注文を活用
土日にミニ株を動かす最も基本的で、そして多くの方が利用する方法が、証券会社の「週末予約注文」を活用することです。これまでの章で説明してきた通り、株式市場が閉まっている土曜日や日曜日に、翌営業日の取引のための注文を事前に入れておくことができます。
この方法の魅力は、なんといってもその手軽さと利便性です。
平日は仕事や学業で忙しく、株価をじっくりチェックしたり、注文操作をしたりする時間がない方でも、週末の空いた時間に自分のペースで投資判断を行い、注文を済ませておくことができます。
週末予約注文の一般的な手順は以下の通りです。
- ログイン:週末(土曜日や日曜日)に、ご自身が口座を持っている証券会社の取引システム(ウェブサイトやスマートフォンアプリ)にログインします。
- 銘柄選択:購入したい、あるいは売却したいミニ株の銘柄を選びます。事前に調べておいた銘柄や、その場で気になった銘柄を探します。
- 注文入力:購入(または売却)したい株数、注文の種類などを入力します。ミニ株の予約注文の場合、多くは「成行注文(なりゆきちゅうもん:価格を指定せず、その時の市場価格で売買する注文方法)」のみが選択可能となっています。
- 内容確認・送信:注文内容(銘柄、株数、概算金額など)をしっかりと確認し、問題がなければ注文を送信します。
- 予約完了:これで予約注文は完了です。実際の約定(取引成立)は、翌営業日の市場が開いてから、証券会社の定めるルール(例えば前場の始値など)に従って行われます。
主要ネット証券のミニ株(単元未満株)サービスと週末注文対応状況
以下に、主要なネット証券が提供しているミニ株サービスについて、週末注文の可否、約定タイミング、手数料などの情報をまとめました。
これらの情報を比較して、ご自身の投資スタイルに合った証券会社を選ぶ参考にしてください。
- SBI証券:「S株(エスかぶ)」
- 週末注文:可能です。土日や祝日でも注文システムに入力できます。
- 約定タイミング(週末注文の場合):原則として、翌営業日の前場の始値で約定します。
- 手数料:買付時も売却時も無料です。これは大きな魅力です。
- リアルタイム取引(平日):できません。
- 指値注文(平日):できません。成行注文のみとなります。
- 楽天証券:「かぶミニ®」
- 週末注文:可能です。「寄付取引」として扱われ、注文できます。
- 約定タイミング(週末注文の場合):翌営業日の前場の始値で約定します。
- 手数料:買付時も売却時も無料です。ただし、平日のリアルタイム取引を利用する場合は、約定代金に対して0.22%のスプレッド(売値と買値の差)が実質的なコストとしてかかります。週末の寄付取引の予約注文にはスプレッドはかかりません。
- リアルタイム取引(平日):可能です。これは大きな特徴です。
- 指値注文(平日):可能です(リアルタイム取引時)。
- マネックス証券:「ワン株」
- 週末注文:可能です。
- 約定タイミング(週末注文の場合):翌営業日の後場の始値で約定します。
- 手数料:買付時は無料ですが、売却時には約定代金の0.55%(税込、最低手数料52円) がかかります。
- リアルタイム取引(平日):できません。
- 指値注文(平日):できません。成行注文のみとなります。
- auカブコム証券:「プチ株®」
- 週末注文:可能です。システムメンテナンス時を除き24時間注文を受け付けています。
- 約定タイミング(週末注文の場合):翌営業日の後場の始値で約定します。
- 手数料:特定口座や一般口座で取引する場合、買付時・売却時ともに約定代金の0.55%(税込、最低手数料52円) がかかります。ただし、NISA口座での取引は手数料無料です。また、「プレミアム積立®(プチ株®)」を利用した買付も手数料無料となります。
- リアルタイム取引(平日):できません。
- 指値注文(平日):できません。成行注文のみとなります。
これらの情報を一覧表にまとめると、以下のようになります。
表:主要ネット証券ミニ株サービス週末注文比較
証券会社 | サービス名 | 週末注文 | 約定タイミング(週末注文) | リアルタイム取引(平日) | 指値注文(平日) | 手数料(買) | 手数料(売) | 特徴 |
SBI証券 | S株 | 可能 | 翌営業日前場始値 | 不可 | 不可 | 無料 | 無料 | 手数料が買売ともに無料 |
楽天証券 | かぶミニ® | 可能 | 翌営業日前場始値 | 可能 | 可能 | 無料 | 無料 | 平日リアルタイム・指値注文可(スプレッド有)。週末注文はスプレッド無。 |
マネックス証券 | ワン株 | 可能 | 翌営業日後場始値 | 不可 | 不可 | 無料 | 0.55% (最低52円) | 買付手数料が無料 |
auカブコム証券 | プチ株® | 可能 | 翌営業日後場始値 | 不可 | 不可 | 0.55% (最低52円)<sup>※1</sup> | 0.55% (最低52円)<sup>※1</sup> | NISA口座は無料。プレミアム積立(プチ株)の買付も無料。 |
※1 特定口座・一般口座の場合。NISA口座での取引手数料は無料です。
このように、各社でサービス内容に違いがあります。
特に手数料や、平日の取引方法(リアルタイム取引や指値注文の可否)は、証券会社を選ぶ上で重要なポイントになります。
ご自身の投資スタイルや重視する点(手数料の安さ、取引の自由度など)を考慮して、最適な証券会社を選びましょう。
週末に予約注文をするという点では、どの証券会社も対応しているので安心ですね。



3.2 リアルタイム取引対応の証券会社を選ぶ
ミニ株を土日に「予約注文」するのではなく、平日の市場が開いている時間に「リアルタイムで取引したい」と考える方もいるでしょう。市場の動きを見ながら、自分の判断で機動的に売買したいアクティブな投資家にとっては、リアルタイム取引の可否は証券会社選びの重要なポイントになります。
ここで改めて強調したいのが、楽天証券の「かぶミニ®」は、主要なネット証券の中で唯一、ミニ株(単元未満株)のリアルタイム取引と指値注文に対応しているという点です。
これは、他の多くのミニ株サービスが予約注文形式(注文から約定までにタイムラグがある、または特定の時間にまとめて約定する)であるのとは対照的です。
楽天証券「かぶミニ®」のリアルタイム取引のメリット:
- 機動的な売買が可能:平日の株式市場が開いている時間帯(前場・後場)であれば、株価の動きを見ながら、まさにその瞬間の価格でミニ株を売買することができます。急なニュースや相場の変動にも対応しやすいでしょう。
- 指値注文が利用できる:「この株を〇〇円で買いたい」「〇〇円になったら売りたい」といったように、希望する価格を指定して注文を出すことができます。これにより、自分の投資戦略に基づいた価格での取引を目指すことが可能です。
- デイトレードも試しやすい:ミニ株という少額の単位で、日計り商い(デイトレード:同じ日に買って売る、または売って買い戻す取引)のような短期的な売買を試してみることもできます。
ただし、非常に重要な注意点があります。
楽天証券の「かぶミニ®」がリアルタイム取引に対応しているのは、あくまで平日の株式市場の取引時間内です。
土曜日や日曜日に「かぶミニ®」の注文を出す場合は、他の証券会社のミニ株サービスと同様に「予約注文(寄付取引)」となり、約定は翌営業日の前場の始値で行われます。
つまり、「ミニ株は土日でも取引できる?」という問いに対して、リアルタイムでの約定という意味では、楽天証券であっても答えは「いいえ」となります。
しかし、平日の取引の自由度が高いという点は、楽天証券「かぶミニ®」の大きな強みです。
週末は予約注文でじっくりと、平日はリアルタイム取引でアクティブに、といった使い分けができるのは、投資戦略の幅を広げる上で非常に魅力的と言えるでしょう。
もしあなたが、ミニ株でも積極的に市場の動きに対応した取引をしたいと考えているのであれば、楽天証券の「かぶミニ®」は有力な選択肢の一つとなります。



3.3 PTS・CFDなど代替市場を利用
これまでは主に証券取引所が開いている時間、あるいはその時間外に「予約注文」をする形でのミニ株取引についてお話ししてきました。しかし、「平日の昼間はどうしても取引できない」「市場の閉まっている時間でも、何か投資アクションを起こしたい」という方もいるかもしれません。そんな時に検討できる代替的な方法として、PTS取引やCFD取引があります。
PTS(Proprietary Trading System / 私設取引システム)とは:
PTSとは、証券会社などが運営する、証券取引所を介さずに株式を売買できる私設の取引システムのことです。
最大のメリットは、証券取引所の取引時間外でも株式取引ができる場合がある点です。
例えば、SBI証券や楽天証券などがPTS取引のサービスを提供しており、夜間でも取引できる時間帯(ナイトタイムセッションなど)を設けています。
SBI証券のPTS取引時間は、デイタイムセッションが8時20分~16時00分、ナイトタイムセッションが16時30分~23時59分です。
楽天証券のPTS取引時間は、デイタイムセッションが8時20分~16時00分、ナイトタイムセッションが17時00分~23時59分となっています。
これにより、日中忙しい方でも、仕事終わりなどに株取引を行うことが可能になります。
ただし、ミニ株(単元未満株)の取引におけるPTSの利用には注意が必要です。
PTS取引は、一般的に単元株(100株単位など)の取引が中心です。
ミニ株がPTSで活発に取引できるかというと、現状では証券会社や取り扱い銘柄によって異なり、あまり一般的ではありません。
したがって、PTS取引は主に単元株を取引する際の選択肢として考えるのが現実的でしょう。
ミニ株の取引で時間外の柔軟性を求める場合は、他の方法を検討する方が良いかもしれません。
CFD(Contract for Difference / 差金決済取引)とは:
もう一つの代替手段として、CFD(差金決済取引)があります。
CFDは、現物の株式などを実際に保有するのではなく、その売買の価格差によって利益を狙う取引方法です。
例えば、ある株価指数が上がると予想すれば買いのCFDを、下がると予想すれば売りのCFDを取引し、予想通りに動けばその差額が利益(または損失)となります。
CFDの主な魅力(特に週末や時間外取引の観点から):
- ほぼ24時間取引可能(一部銘柄):
- 株価指数CFD(例:日経平均CFD、NYダウCFDなど):世界の主要な株価指数を対象とするCFDは、基本的に土日を除いてほぼ24時間取引が可能です。これにより、週末に世界の経済ニュースや市場の動向を分析し、週明けの市場の動きを予測して、月曜日の早朝からポジションを取る(買いや売りの取引を始める)といった戦略も可能になります。
- FX(外国為替証拠金取引)CFD:米ドル/円などの通貨ペアも、土日を除きほぼ24時間取引できます。
- 商品CFD(例:金CFD、原油CFDなど):これらも取引時間が長いものが多くあります。
- 注意点:日本の個別株を対象としたCFDも存在しますが、これらはその株式が上場している証券取引所の取引時間に準じることが多く、土日は基本的に取引できません。 また、取引時間も株価指数CFDほど長くはない場合があります。
- 売りからも取引可能(空売り):通常の株式現物取引では、株価が上がらないと利益が出ませんが、CFDでは価格が下落すると予想した場合に「売り」から取引を始めることで、下落局面でも利益を狙うことができます。
- レバレッジを利用できる:少額の証券金(証拠金)で、その数倍~数十倍の金額の取引を行うことができます。これにより、少ない資金でも大きな利益を狙える可能性がありますが、同時に損失も大きくなるリスクがあるため、十分な理解と慎重な資金管理が不可欠です。
CFDは、ミニ株の「予約注文」とは異なり、市場が開いていればリアルタイムに近い形で価格の動きに反応できる可能性があります(特に株価指数CFDなど)。
「ミニ株は土日でも取引できる?」という問いに対して、株式そのものの売買は予約注文が基本ですが、CFDを利用すれば、土日明けの早朝など、より柔軟なタイミングで市場に参加する道が開けます。
ただし、CFDは現物株投資とは異なる特性(レバレッジ、差金決済など)を持つ金融商品ですので、その仕組みやリスクを十分に理解した上で、慎重に始めることが大切です。
この記事の読者の方がCFD取引の理解を深め、最終的に口座開設に至るような魅力も伝えたいと考えています。



4. 週末注文のメリット・デメリット
週末にミニ株の注文を出すことには、便利な点と気をつけるべき点の両方があります。ここでは、そのメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。ご自身の投資スタイルに合っているか考える参考にしてください。賢く活用するためには、両面をしっかり理解することが大切です。
ミニ株の週末注文は、一見すると非常に便利そうですが、どんなことにも良い面と注意すべき面があります。
ここでは、週末にミニ株の注文を出すことのメリットとデメリットを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
これらを理解することで、あなたが週末注文を上手に活用できるかどうか、判断する手助けになるでしょう。
4.1 メリット:時間を有効活用できる
週末にミニ株の注文を出すことの最大のメリットは、やはり時間を有効に活用できるという点です。具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
平日に忙しい人に最適
- 多くの方は、平日の昼間は仕事や学校などで忙しく、株価をリアルタイムでチェックしたり、じっくりと銘柄を選んで注文を出したりする時間を確保するのが難しいのではないでしょうか。
- ミニ株の週末注文を利用すれば、株式市場が開いていない土曜日や日曜日の、ご自身の都合の良い時間に、落ち着いて投資の準備をすることができます。
- 焦らずに情報収集をしたり、どの銘柄に投資するかを考えたり、そして実際に注文を入力したりする作業を、自分のペースで行えるのは大きな利点です。
計画的な投資が可能
- 週末は、平日に比べて時間にゆとりがあるため、企業の業績や関連ニュース、経済全体の動向などをじっくりと分析する時間を取ることができます。
- その分析に基づいて、「この会社は将来性がありそうだから買おう」「この株は少し上がりすぎているから、来週売ろう」といった具体的な投資戦略を冷静に立てることが可能です。
- そして、その戦略に基づいて、週明けの市場が開く前に予約注文をセットしておくことができます。
- 平日の市場の喧騒の中で感情的に売買してしまうことを避け、より計画的で理性的な判断に基づいた投資を行いやすくなるでしょう。
投資の習慣化に繋がる
- 例えば、「毎週土曜日の午前中は投資の勉強と注文の時間にする」というように、週末の決まった時間に投資活動を行うことを習慣にしやすいです。
- 投資は一朝一夕に成果が出るものではなく、継続していくことが大切です。
- 週末を利用して定期的に市場と向き合うことで、投資を生活の一部として自然に取り入れ、長期的な資産形成に繋げやすくなるのではないでしょうか。
このように、ミニ株の週末注文は、特に時間に制約のある方や、じっくり考えてから行動したい慎重な方にとって、非常に有効な手段となり得ます。
自分のライフスタイルに合わせて、無理なく投資を続けるための一つの方法として、週末注文を検討してみてはいかがでしょうか。



4.2 デメリット:価格ギャップリスク
ミニ株の週末注文は時間を有効活用できるという大きなメリットがありますが、一方で無視できないデメリットも存在します。その中でも最も注意すべきなのが「価格ギャップリスク」です。
価格変動リスク(ギャップリスク・窓開けリスク)
- これが週末注文の最大のデメリットと言えるでしょう。
- あなたが週末にミニ株の注文を出してから、実際に翌営業日に約定するまでの間には、時間が空きます。
- この間に、世界経済に影響を与えるような大きなニュース(例えば、重要な経済指標の発表、金融政策の変更、海外の株式市場の大きな変動など)や、投資対象の企業に関する重要な情報(例えば、予想を大きく上回る(または下回る)業績発表、新技術の開発、逆に不祥事の発覚など)、あるいは予期せぬ出来事(例えば、大きな自然災害や地政学的な緊張の高まりなど)が発生する可能性があります。
- これらの情報は、週明けの株式市場が開いたときの株価に大きな影響を与えることがあります。
- その結果、あなたが週末に注文を出した時に想定していた株価と、実際に約定する株価が大きく異なる(乖離する)可能性があるのです。
- この株価の大きな隔たりを、チャート上ではローソク足とローソク足の間に空間ができることから「ギャップを開ける」または「窓を開ける」と表現することがあります。
- もし株価があなたにとって有利な方向に動けば問題ありませんが、不利な方向に動いた場合、思ったよりも高い値段で買ってしまうことになったり、思ったよりも安い値段で売ってしまうことになったりするリスクがあるのです。
機会損失の可能性
- 逆に、週末に非常に良いニュースが出たとしても、あなたはすぐにその情報に基づいてリアルタイムで取引を開始することはできません。
- できるのは、あくまで翌営業日の市場が開くのを待って、その時の価格で約定させる予約注文です。
- その間に他の投資家が反応し、週明けにはすでに株価が大きく上昇してしまっているかもしれません。
指値注文が使えないことの不利(多くのミニ株サービスの場合)
- 多くの証券会社のミニ株サービスでは、週末の予約注文は「成行注文(価格を指定しない注文)」しか受け付けていない場合がほとんどです。
- 「指値注文(この値段以下で買いたい、この値段以上で売りたい、と価格を指定する注文)」が使えないため、上記のような価格ギャップリスクに対して、直接的に価格をコントロールすることが難しくなります。
- もし指値注文ができれば、「〇〇円までなら買う」という上限を設定できますが、成行注文の場合は、いくらで約定するかは市場の状況次第となってしまいます。
これらのデメリット、特に価格ギャップリスクは、週末注文を行う際には必ず意識しておく必要があります。
便利さの裏には、こうした価格変動のリスクが潜んでいることを理解し、慎重な判断を心がけましょう。



4.3 向いている投資スタイル
ミニ株の週末注文には、時間を有効に使えるというメリットがある一方で、価格ギャップリスクというデメリットも存在します。これらの特徴を踏まえると、週末注文はどのような投資スタイルの方に向いているのでしょうか。また、逆にあまり向いていないのはどんな方なのでしょうか。
週末注文が向いている投資スタイル・人
- 長期投資家の方
- 短期的な株価の変動に一喜一憂するのではなく、数年単位、あるいはそれ以上の長い目で見て、企業の成長や配当に期待して投資するスタイルの方です。
- このような方にとっては、多少の価格ギャップは長期的な視点で見れば許容範囲内と考えやすく、週末にじっくりと銘柄を選んでコツコツと買い増していくのに適しています。
- 積立投資をしたい方
- 毎月決まった金額を定期的に投資していく「積立投資」や、株価が安いときも高いときも一定額を買い続ける「ドルコスト平均法」のような考え方で投資をしたい方です。
- 週末に時間があるときに、計画的に買い付けの注文を入れておくことができます。
- 平日に投資の時間が全く取れない会社員や学生の方
- 文字通り、平日の日中には株価をチェックしたり注文を出したりする時間が物理的にない方です。
- 週末にしか投資活動の時間が確保できない方にとっては、週末注文は貴重な投資機会となります。
- 情報収集や分析にじっくり時間をかけたい慎重派の方
- 衝動的に取引するのではなく、企業の財務状況や将来性、業界動向などを週末に時間をかけて調べ、納得した上で投資判断をしたい方です。
- 週末に冷静に分析し、週明けの注文を予約しておくというスタイルが合っています。
週末注文があまり向いていない投資スタイル・人
- 短期トレーダー・デイトレーダーの方
- 数分、数時間、あるいは1日のうちに何度も売買を繰り返し、小さな価格変動から利益を積み重ねていくことを目指すスタイルの方です。
- このような方にとっては、リアルタイムでの迅速な判断と取引執行が不可欠であり、約定までにタイムラグがあり価格も不確定な週末注文は適していません。
- 特定の価格で厳密に取引したい方
- 「この株は絶対に〇〇円で買いたい」「〇〇円でしか売りたくない」というように、取引価格に強いこだわりを持つ方です。
- 多くのミニ株の週末注文では指値注文が使えず、成行注文となるため、価格ギャップによって希望通りの価格で約定しない可能性が高いです。
- 市場の急変に即座に対応したい方
- 株価が急騰・急落した際に、すぐに売買して利益を確定したり、損失を限定したりしたい方です。
- 週末は市場が閉まっているため、注文を出しても約定は翌営業日になります。また、一度出した予約注文のキャンセルや変更が、証券会社によっては時間的な制約がある場合もあります。
ご自身の性格やライフスタイル、投資の目的などをよく考えて、ミニ株の週末注文が自分に合った方法なのかどうかを見極めることが大切です。
もし、週末注文のデメリットが気になるようでしたら、他の取引方法(例えば、楽天証券「かぶミニ®」の平日リアルタイム取引や、CFD取引など)を検討するのも一つの手です。



5. 土日注文時に押さえるリスク管理ポイント
週末にミニ株の注文を出す際には、いくつかの注意点があります。安心して取引を始めるために、ここで紹介するリスク管理のポイントをしっかりと確認しておきましょう。これらのポイントを押さえることで、より賢く週末注文を活用できるようになります。
ミニ株の週末注文は便利ですが、価格変動のリスクなどが伴うことを理解していただけたかと思います。
しかし、リスクを正しく理解し、適切な対策を講じることで、そのリスクをある程度コントロールすることは可能です。
ここでは、土日にミニ株の注文を出す際に押さえておきたいリスク管理のポイントを3つご紹介します。
これらのポイントを実践して、安心して週末注文を活用しましょう。
5.1 ギャップ(窓開け)とスリッページ対策
週末注文で最も注意したいのが、ギャップ(窓開け)とスリッページによる価格変動リスクです。
ギャップ(窓開け)とは、前章でも触れましたが、週末の間に市場に影響を与える大きなニュースなどが発生した場合、月曜日の取引開始時の株価(始値)が、金曜日の取引終了時の株価(終値)から大きく離れて始まってしまう現象のことです。
例えば、金曜日の終値が500円だった株が、月曜日の始値でいきなり550円になったり、逆に450円になったりすることがあります。
スリッページとは、一般的に、注文を出した時の価格と、実際に約定した価格との間に生じるズレのことを指します。
週末注文の場合、あなたが注文時に見ていた株価(例えば金曜日の終値)と、実際に月曜日の始値で約定した価格が異なることが、スリッページの一種と考えることができます。
これらのリスクに対して、どのような対策が考えられるでしょうか。
対策:
- 一度に大きな金額を注文しない
- 特に株式投資の経験が浅いうちは、一度に大きな金額の注文を出すのは避けましょう。
- まずは少額から試してみて、週末注文の感覚をつかむことが大切です。
- もし、予想外に不利な価格で約定してしまったとしても、注文金額が小さければ損失も限定的に抑えられます。
- 分散投資を心がける
- 投資の基本とも言えますが、一つの銘柄に集中して投資するのではなく、複数の異なる銘柄や業種に資金を分けて投資することを心がけましょう。
- ミニ株は1株から購入できるため、少額の資金でも分散投資がしやすいのがメリットです。
- これにより、もし一つの銘柄が週末のニュースで大きく値下がりしたとしても、他の銘柄が安定していれば、全体の資産への影響を和らげることができます。
- 長期的な視点を持つ
- 短期的な価格の上下に一喜一憂するのではなく、その企業が長期的に成長していくことを期待して投資するというスタンスを持つことも有効です。
- 長期的な視点で見れば、一時的な価格のギャップも、将来的な成長によってカバーされる可能性があります。
- 重要な経済イベントを把握しておく
- 週末や月曜日の早朝に、株価に大きな影響を与えそうな重要な経済指標の発表(例えば、米国の雇用統計など)や、中央銀行の金融政策の決定などが予定されていないか、事前に確認する習慣をつけましょう。
- 証券会社のウェブサイトや経済ニュースサイトなどで、経済イベントカレンダーをチェックすることができます。
- もし大きなイベントが控えている場合は、注文を見送るか、注文金額を抑えるなどの判断も必要になるかもしれません。
- 注文のキャンセル・変更を検討する
- 多くの証券会社では、約定前であれば、一度出した注文をキャンセルすることが可能です(変更は一度キャンセルしてから再注文となる場合が多いです)。
- 月曜日の株式市場が始まる前(例えば、月曜日の早朝など)に、週末の間に何か大きな状況変化(例えば、保有株に関するネガティブなニュースが出たなど)がなかったか、改めてニュースなどを確認しましょう。
- もし状況が変わったと判断した場合は、市場が開く前に注文を取り消すという選択肢も検討できます。
- ただし、注文のキャンセルが可能な時間帯は証券会社によって異なりますので、事前に確認しておくことが大切です。
これらの対策を講じることで、ギャップリスクやスリッページリスクを完全に無くすことはできませんが、その影響を小さくしたり、予期せぬ損失を避けたりすることに繋がります。



5.2 システムメンテナンス時間の確認
週末にミニ株の注文をしようと思ったのに、「あれ?証券会社のサイトに繋がらない…。」「アプリが開けない…。」なんて経験をすることがあるかもしれません。
その原因の一つとして考えられるのが、証券会社のシステムメンテナンスです。
証券会社は、顧客に安全で快適な取引環境を提供するため、また新しいサービスを追加したり、システムの不具合を修正したりするために、定期的にシステムのメンテナンス作業を行っています。
このメンテナンス作業は、取引が行われていない土曜日や日曜日の夜間から早朝にかけて、あるいは祝日などに行われることが一般的です。
システムメンテナンス中は、以下のような影響が出ることがあります。
- 証券会社のウェブサイトや取引ツール、スマートフォンアプリへのログインができない。
- 株価情報や口座情報の閲覧ができない。
- 新規の注文や、既存の注文の変更・取消ができない。
せっかく週末に時間を作ってミニ株の注文をしようと思っていたのに、システムメンテナンスにぶつかってしまうと、計画が狂ってしまいますよね。
対策:
- 事前にメンテナンススケジュールを確認する
- ほとんどの証券会社は、自社のウェブサイトの「お知らせ」や「システムメンテナンス情報」といったページで、事前にメンテナンスの予定日時を告知しています。
- 週末に注文を予定している場合は、あらかじめ利用している証券会社のメンテナンス情報をチェックしておく習慣をつけましょう。
- 特に、連休中などは通常よりも長時間のメンテナンスが行われることもありますので注意が必要です。
- メンテナンス時間を避けて手続きをする
- もしメンテナンスの予定が分かっていれば、その時間を避けて注文手続きを行うようにしましょう。
- 例えば、土曜日の日中に注文を済ませておく、日曜日の夕方以降にアクセスしてみるなど、少し時間をずらすだけでスムーズに手続きができる場合があります。
システムメンテナンスは、より良いサービスを受けるためには必要なものです。
事前に情報を確認し、計画的に行動することで、週末の貴重な時間を有効に使いましょう。
auカブコム証券の「プチ株®」の取引時間に関する情報ページでも、週末などにシステムメンテナンスを実施する際は注文できないことがある旨が記載されています。
楽天証券の例では、週末に計画メンテナンスや定期メンテナンスが予定されていることが具体的に示されています。



5.3 休日中の重要ニュースへの備え
株式市場が土曜日や日曜日にお休みでも、世界経済や企業活動は止まることなく動き続けています。
そして、週末の間に発表されるニュースや出来事が、週明け月曜日の株価に大きな影響を与えることは少なくありません。
ミニ株の週末注文をする際には、この「休日中の情報」にも気を配る必要があります。
週末に発表される可能性のある情報とは?
- 個別企業に関するニュース:
- 企業の業績予想の上方修正や下方修正
- 新製品や新サービスの発表
- 大規模なリコールや不祥事の発覚
- 経営陣の交代やM&A(合併・買収)の発表
- 経済全体に関するニュース:
- 政府による新たな経済政策の発表
- 中央銀行の総裁など、要人による金融政策に関する発言
- 海外の主要な株式市場(特に米国市場など)の金曜日の終値や、その後の時間外取引での大きな変動
- 為替レートの急激な変動
- その他の出来事:
- 大規模な自然災害の発生
- 地政学的リスク(戦争や紛争、テロなど)の高まり
- 国際的な会議や交渉の結果
これらの情報は、投資家の心理に影響を与え、週明けの株式市場で特定の銘柄や市場全体の株価を大きく押し上げたり、逆に押し下げたりする要因となります。
対策:
- 信頼できる情報源を確保する
- 週末であっても、主要な経済ニュースや企業の動向をチェックする習慣をつけましょう。
- 信頼できる情報源としては、以下のようなものがあります。
- 大手新聞社の経済ニュース(電子版なら速報も確認しやすいです)
- 経済専門のニュースサイトやテレビ番組
- 利用している証券会社が提供する投資情報サービスやニュース配信(SBI証券や楽天証券など、多くの証券会社が口座保有者向けに豊富な情報を提供しています)
- 企業の公式ウェブサイトのIR情報(投資家向け情報)
- 特に、自分が保有している銘柄や、購入を検討している銘柄に関連するニュースには注意を払いましょう。
- ニュースに対して冷静な判断を心がける
- 新しい情報に触れると、つい感情的に反応してしまいがちですが、一呼吸置いて冷静に考えることが大切です。
- そのニュースが、本当にその企業の長期的な価値や業績に大きな影響を与えるものなのか、一時的な市場の反応に過ぎないのか、見極めるようにしましょう。
- 必要であれば注文を見直す
- 前述の「ギャップ対策」とも関連しますが、月曜日の市場が始まる前に、週末に入手した情報を踏まえて、週末に出した予約注文をそのまま続けるか、あるいはキャンセルするかを再検討しましょう。
- もし、保有株にとって非常にネガティブなニュースが出た場合や、市場全体が大きく荒れそうな予感がする場合には、損失を避けるために注文を取り消すという判断も必要になるかもしれません。
株式投資は情報戦とも言われます。
市場が閉まっている週末であっても、アンテナを高く張り、重要な情報を見逃さないようにすることが、賢明な投資家への第一歩です。



6. 土日に取引できないときの代替アイデア
ミニ株の予約注文は便利ですが、「どうしても土日に『取引そのもの』をしたい」「もっと柔軟な投資をしたい」という方もいるかもしれません。そんなあなたのために、ここではいくつかの代替アイデアをご紹介します。株式投資の枠を超えた選択肢も知っておくと、投資の世界がぐっと広がりますよ。
これまでの説明で、「ミニ株は土日でも取引できる?」という疑問に対しては、「予約注文はできるけれど、リアルタイムでの取引(約定)はできない」という答えが明確になったかと思います。
しかし、「週末に市場の動きに合わせて何かアクションを起こしたい」「平日の夜や、日本の祝日でも取引できる方法はないの?」と考えるアクティブな方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために、ここではミニ株の週末予約注文以外の代替アイデアをいくつかご紹介します。
これらの方法を知ることで、あなたの投資の選択肢が広がるかもしれません。
6.1 CFDで指数・FXを24時間取引
「土日に株式市場は閉まっているけれど、世界の経済は動いている。その動きに合わせて何か取引をしたい。」
そんなアクティブなあなたに有力な選択肢となるのが、CFD(差金決済取引:Contract for Difference)です。
CFDとは?
CFDを簡単におさらいすると、実際に株式や金、石油、通貨といった現物の資産を保有するのではなく、それらの価格が「上がるか」「下がるか」を予測して売買し、その価格差(差金)によって利益または損失が決まる取引方法です。
例えば、「日経平均株価がこれから上がる」と予想すれば日経平均のCFDを買い、「米ドル/円が下がる」と予想すれば米ドル/円のCFDを売る、といった取引ができます。
CFDの魅力(特に週末や時間外取引の観点から):
- ほぼ24時間取引が可能(一部の銘柄):
- 株価指数CFD:日経平均株価(日経225)やアメリカのNYダウ、ドイツのDAXといった世界の主要な株価指数を対象とするCFDは、基本的に土日を除いて、ほぼ24時間取引が可能です。 これは、世界のどこかの市場が開いているためです。 例えば、週末に大きな経済ニュースがあった場合、月曜日の日本の株式市場が開くのを待たずに、早朝から株価指数CFDを取引して、そのニュースに対する自分の予測を反映させることができます。
- FX(外国為替証拠金取引)CFD:米ドル、ユーロ、円などの通貨ペアを取引するFXも、CFDの一種と考えることができ、同様に土日を除いてほぼ24時間取引が可能です。
- 商品CFD:金(ゴールド)や原油などもCFDで取引でき、これらも取引時間が長いものが多くあります。
- 重要:ただし、日本の個別企業の株式を対象としたCFD(個別株CFD)については、その株式が上場している証券取引所の取引時間に準じることが多く、土日は基本的に取引できません。 また、取引時間も株価指数CFDほど24時間に近くない場合があるので注意が必要です。例えば、PayPay証券の株価指数CFDの取引不可時間は「毎週土曜日午前7:00から月曜日午前7:59まで(日本時間)」などと定められています。
- 「売り」からも取引を始められる(空売り):
- 通常の株式現物取引(ミニ株など)では、基本的に株価が上がらないと利益が出ません(信用取引を除く)。
- しかしCFDでは、ある資産の価格が「下がる」と予想した場合に、「売り」のポジションから取引を始めることができます。
- 予想通りに価格が下がれば、買い戻すことで利益を得ることが可能です。これにより、上昇相場だけでなく下落相場でも利益を狙うチャンスが生まれます。
- レバレッジ効果を利用できる:
- CFD取引では、レバレッジという仕組みを利用できます。
- これは、実際に用意する資金(証拠金)の数倍から数十倍(銘柄によってレバレッジ倍率は異なります)の金額の取引ができるというものです。
- 例えば、10万円の証拠金で10倍のレバレッジをかければ、100万円分の取引ができるイメージです。
- これにより、少ない資金でも大きな利益を狙える可能性がありますが、逆に損失も同様に大きくなるリスクがあることを絶対に忘れてはいけません。レバレッジ管理と資金管理が非常に重要になります。
ミニ株との違いを理解しよう:
ミニ株は、実際にその会社の「株主」になる投資です。株数に応じて配当金を受け取ったり、株主優待をもらえたりする権利があります(ミニ株でも条件を満たせば配当金はもらえますが、株主優待は単元株主に限られることが多いです)。
一方、CFDはあくまで価格の差額を取引するものであり、現物の資産を保有するわけではありません。
そのため、CFD取引では通常、配当金や株主優待といったものは直接受け取れません(ただし、「権利調整額」という形で、配当金に相当する金額が受け取れたり、支払ったりする調整が行われることはあります)。
CFDを始める上での注意点:
CFDは、その柔軟な取引時間や「売り」からも入れる点、レバレッジ効果など、多くの魅力を持つ金融商品です。
しかし、レバレッジが効いている分、株式の現物取引よりもハイリスク・ハイリターンな側面があることを十分に理解する必要があります。
「ミニ株は土日でも取引できる?」という疑問から一歩進んで、よりアクティブな取引を求める方にとってCFDは魅力的な選択肢となり得ますが、まずはCFDの仕組み、メリット、そして何よりもリスクについてしっかりと学習し、少額から慎重に始めることを強くお勧めします。
この記事を読んでCFD取引に興味を持った方が、さらに理解を深め、最終的に信頼できる証券会社で口座を開設し、賢明な投資判断ができるようになることを願っています。



6.2 米国株の時間外・週末取引サービスを活用
日本の株式市場が閉まっている時間帯に取引をしたいと考えたとき、もう一つの選択肢として米国株への投資があります。
世界経済の中心である米国の企業には、アップルやマイクロソフト、アマゾンといったグローバル企業が数多く存在し、魅力的な投資対象となり得ます。
米国株式市場の取引時間:
米国株式市場の主な取引時間は、日本時間の夜間から早朝にかけてです。具体的には以下の通りです。
- 標準時間(冬時間):日本時間の午後11時30分 ~ 翌朝午前6時00分
- 夏時間(サマータイム):日本時間の午後10時30分 ~ 翌朝午前5時00分 (夏時間は通常3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで適用されます)
この時間は、日本の多くの方が日中の仕事を終え、自宅でリラックスしている時間帯と重なるため、日本の株式市場の取引時間(平日の日中)に比べて、リアルタイムで取引に参加しやすいというメリットがあります。
米国株の週末注文や時間外取引:
一部の日本の証券会社では、この米国株の注文を土曜日や日曜日にも受け付けている場合があります。
例えば、松井証券では、システムメンテナンス時間を除き、土曜日の午前7時30分から月曜日の午後3時30分まで米国株の注文が可能とされています。
これらの週末に出された注文も、基本的には次に米国市場が開くタイミング(日本時間の月曜日の夜または火曜日の未明など、現地の月曜日の取引開始時)で約定されることになります。
さらに、米国市場には、通常の立会時間(上記の取引時間)の前後に取引ができる「時間外取引」の仕組みがあります。
立会時間前の取引を「プレマーケット」、立会時間後の取引を「アフターマーケット」と呼びます。
一部の日本の証券会社では、この時間外取引にも対応しており、より柔軟なタイミングでの売買が可能になっています。
米国株投資の注意点:
- 単元株制度の違い:日本の株式市場のような「1単元=100株」といった厳密な単元株制度は米国にはありません。多くの銘柄が1株から購入可能です。日本の証券会社を通じて米国株に投資する場合も、1株単位で取引できるのが一般的です。
- 為替リスク:米国株は米ドルで取引されるため、株価の変動リスクに加えて、米ドルと日本円の為替レートの変動リスクも考慮する必要があります。株価が上がっても、円高が進めば円換算での利益が減ってしまうことがあります。
- 情報収集:企業のIR情報やニュースリリースは基本的に英語で発表されるため、情報収集の面で日本株よりも手間がかかる場合があります。ただし、ここ最近は日本語で情報提供を行う証券会社や情報サイトも増えてきています。
- 税金:米国株の配当金には、まず米国で税金が源泉徴収され、その後日本でも課税される二重課税の問題があります(確定申告で外国税額控除の手続きをすることで一部取り戻せる場合があります)。
米国株投資は、日本の株式市場が閉まっている時間帯にアクティブに取引したい方や、グローバルな優良企業に投資したい方にとって魅力的な選択肢です。
ただし、日本株とは異なるルールやリスクがあることを理解し、しっかりと情報収集を行ってから始めるようにしましょう。
「ミニ株は土日でも取引できる?」という視点からは少し外れますが、取引時間の柔軟性を求めるなら検討の価値があるでしょう。



6.3 週明け寄り付き戦略を準備
これは、土日に直接「取引」を行うわけではありませんが、週末の時間を有効に活用して、週明け月曜日の株式市場の開始(寄り付き)に備えた戦略を練るという考え方です。
株式投資で成果を上げるためには、実際の売買だけでなく、事前の情報収集や分析、計画立案が非常に重要になります。
「寄り付き(よりつき)」とは?
まず、「寄り付き」という言葉について説明します。
これは、株式市場で前場(午前9時)や後場(午後0時30分)の取引が開始されること、また、その取引時間で最初に成立した売買の値段(これを「始値(はじめね)」と言います)を指します。
特に月曜日の寄り付きは、週末の間に世界で起こった様々な出来事やニュースが反映されるため、株価が大きく動くことがあります。
週末にできる準備とは?
- 徹底的な情報収集と分析:
- 関心のある企業や保有している銘柄について、週末の間に発表されたニュースがないかチェックします(企業のウェブサイトのIR情報、経済ニュースなど)。
- 企業の決算発表の内容をじっくり読み解いたり、業界全体の動向や競合他社の状況を分析したりするのも良いでしょう。
- マクロ経済の動向(金利、為替、経済指標など)も株価に影響を与えるため、関連情報を収集します。
- 投資シナリオの作成:
- 収集・分析した情報に基づいて、週明けに特定の銘柄の株価が上がりそうか、下がりそうか、自分なりの予測(シナリオ)を立てます。
- もし株価がこう動いたらこうする、といった複数のシナリオを考えておくと、実際の相場の動きに冷静に対応しやすくなります。
- どの銘柄を、いくらくらいの価格帯で、どのタイミングで売買するのか、具体的な行動計画を立てます。
- 注文の準備(予約注文またはリアルタイム注文のシミュレーション):
- 作成した投資シナリオに基づいて、週明けの寄り付きで執行されるように、ミニ株の予約注文(成行注文)を週末のうちに入れておくことができます。
- あるいは、楽天証券の「かぶミニ®」のように平日にリアルタイム取引が可能なサービスを利用している場合は、月曜日の寄り付きの気配値(売買注文の状況を示す情報)や実際の値動きを見てから、迅速に成行注文または指値注文を出すための準備(どの銘柄にいくらで注文を出すかの最終決定など)を済ませておきます。楽天証券の「かぶミニ®」のリアルタイム取引では、東証で寄り付いた後に発注可能となります。
- SQ(特別清算指数)の週などは特に注意:
- 株式市場には「SQ(エスキュー)」と呼ばれる日があります。これは、株価指数先物取引やオプション取引といった金融派生商品(デリバティブ)の最終的な決済を行うための特別な清算指数(価格)を算出する日のことです。
- 特に、3月、6月、9月、12月の第2金曜日は「メジャーSQ」と呼ばれ、多くのデリバティブの決済が集中するため、その前後の株価が通常よりも大きく変動しやすくなる傾向があります。
- このようなSQの週の週末は、週明けの相場が荒れる可能性も考慮して、より慎重に戦略を練る必要があるでしょう。
このように、週末の時間を情報収集、分析、戦略立案に充てることで、週明けの取引をより有利に進めることができる可能性があります。
直接的な「週末取引」ではありませんが、投資家としてのスキルアップにも繋がる非常に有意義な時間の使い方と言えるでしょう。
「ミニ株は土日でも取引できる?」という問いへの直接的な答えではありませんが、週末を投資のために活かすという点では、重要なアプローチの一つです。



本記事の注意事項(免責事項)
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を意図したものではありません。本記事に記載されている情報については、正確性、完全性、有用性を確保するために努力しておりますが、その保証は致しかねます。投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事の内容を利用して生じたいかなる損害についても、当サイトおよび著者は一切の責任を負いかねます。詳しくは免責事項ページをご確認ください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
【登場人物】



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